週刊Dose 2026年10月5日〜11日

7日分 / 全62本(論文32・リリース15・ニュース15)

サトシ

サトシの総括

医療DXエバンジェリスト/薬剤師

薬局の記録にAIが入り、LLMの比較は条件で結果が割れた週

今週は62本を取り上げました。論文32本、プレスリリース15本、ニュース15本です。前週の76本から14本減りましたが、リリースは11本から15本に増えています。テーマでは生成AI・LLMが16本で一番多く、電子カルテ・記録業務が11本、オンライン診療・遠隔モニタリングが9本と続きます。5点をつけたのは7本です。

薬局の記録:薬歴の下書きと服薬指導の候補をAIが出す

薬局向けの発表が同じ週に3本出ました。ウィーメックスは、処方と過去の薬歴から服薬指導で確認する事項の候補を生成AIが出す機能を10月下旬から正式に提供します。東日本メディコムの「MC-Drive GO」は、在宅訪問先の録音からSOAP形式の薬歴の下書きを作るアプリで、月額3000円から(税抜)です。投薬後の作業時間が9%減り、A欄の記載量が78%増えたというのは同社調べの数字です。ウィーメックスは処方箋入力を本部や他店舗に分担してもらう機能も始めますが、こちらは価格が書かれていません。

リリース 生成AI・LLM 注目 2026-10-07

ウィーメックスが薬局向けの「生成AI服薬指導提案機能」を10月下旬から正式に提供するという発表。

  • 受付時の処方、前回処方、過去の薬歴をもとに、服薬指導で患者に確認する事項の候補を生成AIが提案する。「生成AI薬歴入力支援サービス」の追加オプション。
  • 2025年9月から一部の提携薬局でモニター提供し、処方の新規追加や変更点を捉えた提案、低血糖やめまいなど具体的な確認項目の提示を加えたとしている。
  • 提案は「患者確認」「副作用」「受診目安」「相互作用」など目的別に整理して表示する。価格はリリースに記載がない。

出典:ウィーメックス(WEMEX) / 「生成AI服薬指導提案機能」を正式に提供開始

サトシサトシ
薬歴の入力支援から、指導の中身の提案へ一歩進んだ形ですね。前回から何が変わったかを拾ってくれるのは、忙しい時間帯の聞き漏れ防止に効きそうです。

東日本メディコムが、在宅訪問先で録音・撮影した内容から薬歴の下書きを作るiPhone・iPad向けアプリ「MC-Drive GO」を10月から提供するという発表。

  • 訪問先ではオフラインで会話を録音し写真を撮る。帰局後に「MC-Drive for Pharmacy」へ取り込むと、AIが書き起こしてSOAP形式の薬歴の下書きを作る。
  • 価格はMC-Drive for Pharmacyのスタンダードプラン利用者で月額3000円から、ライトプラン利用者で月額5000円から(いずれも税抜)。
  • 投薬後の作業時間が9%減り、薬歴のA欄の記載量が78%増えたと同社は説明している(同社調べ)。AI処理は国内に限定したAIで行うとしている。

出典:東日本メディコム株式会社 / AIを訪問先へ持ち出せる。モバイルAIアシスタント「MC-Drive GO」提供開始

サトシサトシ
在宅は電波の届かない家も多いので、オフラインで録って戻ってからまとめる設計は現実的です。訪問後の薬歴が溜まる苦しさは薬剤師ならみんな知っています。
リリース その他 2026-10-10

ウィーメックスが、保険薬局の処方箋入力を同じチェーンの本部や他店舗に遠隔で分担してもらう「リモートアシスト機能」を始めるという発表。

  • 電子薬歴「PharnesX Hybrid Cloud」と薬歴共有サービス「Pharnes LinkⅡ」のオプションとして、2026年10月下旬から提供する
  • 入力の依頼から完了までをシステム上で管理し、端末を占有する遠隔操作とは違って依頼先が処方箋一覧から選んで入力する仕組みとしている
  • 依頼する側の薬局は既存環境のまま使え、導入コストを抑えられると同社は説明している。価格は書かれていない

出典:ウィーメックス(WEMEX) / 処方箋入力業務の遠隔での分担を可能にする新機能「リモートアシスト機能」の提供を開始

サトシサトシ
朝イチの入力待ちは薬局の待ち時間の大きな原因なので、店舗間で回せるのは現場目線でありがたいです。入力後の監査を誰がどこで持つかは各社の運用次第ですね

LLMの比較:筆記の症例では上回り、画像と実処方では届かず

LLMと医師や既存ツールを比べた報告は、条件で結果が分かれました。免疫抑制下のリウマチ患者の感染症100例では、LLM3種の診断正答率が97〜100%で、専門医2人の91%と93%を上回りました。ただし正解が1つに決まる筆記の症例です。放射線診断のメタ解析では、専門医が生成AIを13.0ポイント上回りました(P=.038)。ICU患者101人の薬物相互作用では、ChatGPT-5とUpToDateの一致度がκ=0.19にとどまり、陰性的中率は36.7%でした。

免疫抑制下のリウマチ患者の感染症について、LLM3種と感染症専門医2人の診断・検査・治療の正答率を比べたという論文。

  • トルコ語の標準化症例100例をGemini 3.1 Pro、ChatGPT 5.5、Claude 4.7 Opusと、資料を見ない専門医2人が解いた
  • 診断の正答率は専門医が91%と93%、LLMは97〜100%。症例全体を正しく管理できた割合は専門医83%と90%、LLMは97〜100%(p<0.001)
  • 正解が1つに決まった筆記の症例での比較で、人の比較対象は2人だけ。著者は実臨床での優位性を示すものではないとしている

出典:Rheumatol Int / Large language models in the diagnosis and treatment of immunosuppression-related infections in rheumatic diseases: a comparative, vignette-based study.

サトシサトシ
筆記の症例で専門医を上回るのは、もう驚く結果ではなくなってきました。日和見感染の拾い漏れ防止に使えるかは、実症例で見たいところです
論文 画像診断AI 注目 2026-10-05

放射線診断で生成AIと医師の診断精度を比べた研究を統合したシステマティックレビュー・メタ解析の論文。

  • 2018年6月〜2025年3月の文献から、放射線科の診断タスクで生成AIを検証した48研究を抽出し、多層ランダム効果メタ回帰で解析。
  • 生成AIの正診率は自由記述42.9%、選択式58.1%。専門医との差は13.0ポイント(95%CI 0.9〜25.2、P=.038)で医師が上回った。
  • 画像のみの入力はテキストのみより25.9ポイント低かった。ただし差は課題の難しさや情報量を反映している可能性があると著者は述べている。

出典:Jpn J Radiol / Generative AI versus physicians in diagnostic radiology: a systematic review and meta-analysis.

サトシサトシ
画像を見せるより文章で渡した方が正解率が高いというのは、使い方を考えるうえで示唆的です。読影の置き換えはまだ先ですね。

ICU患者の薬物相互作用の検出で、ChatGPT-5とUpToDateの相互作用チェッカーを比べた横断研究の論文。

  • 成人ICU患者101人の処方を、2025年9月時点のAPI版ChatGPT-5に標準プロンプトで入力し、UpToDateを基準に診断性能を評価した。
  • 1人あたりの検出数は平均7.2件対1.1件。感度69.8%、特異度52.4%、陰性的中率36.7%で、両者の一致度はκ=0.19と低かった。
  • UpToDateでD・X分類の相互作用がなかった17人は性能解析から除外された。除外例を不一致と扱うと一致率は65.5%から54.5%に下がった。

出典:Front Pharmacol / Evaluating a large language model (ChatGPT-5) for detecting potential drug-drug interactions in intensive care: a cross-sectional comparative study with a clinical decision support system.

サトシサトシ
検出数が7倍というのは、薬剤師の立場だとアラート疲れの心配が先に立ちます。特異度52%では、監査の補助としてもまだ使いにくい印象です。

国内の病院:生成AIは全面利用へ、効果の数字はまだ

国内の病院では、生成AIを電子カルテの環境で使い始める発表が続きました。金沢医科大学病院(807床)は10月から「ユビー生成AI」を全面利用に移し、Ubieによると導入は160病院を超えます。大阪けいさつ病院(650床)も「Apollo AI」を導入し始めました。どちらも文書作成時間の短縮などの効果はまだ出ていません。料金まで書かれていたのは、メダップのDPCコーディング支援AIで月額25万円から(税別)です。制度の側では、診療データを事前通知なしで外部提供できるよう大病院に一部義務づける政府の検討を、日本経済新聞が報じています。

金沢医科大学病院が、Ubieの医療従事者向けサービス「ユビー生成AI」を電子カルテ環境で全面的に使い始めたという発表。

  • 2026年7月に患者情報を扱わない学内ネット環境で試用を始め、10月から電子カルテ環境での全面利用に移った
  • 807床・38診療科の特定機能病院で、文書作成支援を中心に文章生成・音声認識などの機能を使う。Ubieによると導入は160病院を超える
  • AIの作成内容は職員が原情報と照合して確認する運用とし、文書作成時間の短縮効果などは今後評価するとしている

出典:Ubie株式会社 / 金沢医科大学病院、電子カルテ環境で「ユビー生成AI」の全面利用を開始

サトシサトシ
学内ネットで試してから電子カルテ環境へ、という二段階の進め方は、ほかの大学病院が稟議を通すときの参考になりそうです

メダップが済生会熊本病院と共同開発したDPCコーディング支援AI「メダップ AI DPCコーディング」の提供を始めたという発表。

  • カルテ記事やEFファイルをAIが分析し、主傷病名6桁からDPC14桁までの候補を、桁ごとの根拠と自信度を付けて複数提示する。
  • 料金は年間DPC退院患者数に応じた段階制で月額25万円(税別)から。契約から約4週間で稼働し、電子カルテの改修は原則不要としている。
  • 済生会熊本病院の三層レビューの結果を正解の基準に学習。テスト運用中の病院で年換算数千万円以上の収益改善があったと同社は説明している。

出典:メダップ株式会社 / メダップ株式会社、済生会熊本病院と共同開発した「メダップ AI DPCコーディング」の提供を開始

サトシサトシ
電子カルテと連携せずデータの受け渡しだけで動く設計は、導入のハードルをかなり下げますね。医事課の人手不足に直接効く話です。

電子カルテなどの診療データを、患者への事前通知なしで外部提供できるよう大病院に一部義務づける政府の検討について、日本経済新聞が報じました。

  • 政府は診療データを医薬品や治療法の開発で使いやすくするため、提供を一部義務とし、事前通知をなくして不同意を別に申し出る仕組みの新設を検討している
  • 現行の次世代医療基盤法では、医療機関が外部提供する際に患者へ事前通知し、不同意がなければ渡す形で、通知のない提供は法律に反する

出典:日本経済新聞 / 患者通知なく診療データ提供、大病院に義務づけ 創薬活用へ政府検討

サトシサトシ
オプトアウトの手続きが通知なしになると、病院側の事務はかなり軽くなります。患者さんへの説明をどこが担うのかは、薬局の窓口にも関わってきそうです

特に注目された10本

論文 生成AI・LLM 注目 2026-10-10

患者と事前に問診の対話をするAI「AMIE」を、米国のプライマリケア急患外来で実際の受診前に使った前向き実行可能性研究がLancetに載ったという論文。

  • 単施設・単群で、成人114人が受診前の最大5日間にAMIEと対話し、98人が対話と受診の両方を終えた。対話は医師が監視した
  • 事前基準による安全停止は0件。監視医が指摘したハルシネーションは1件で、臨床評価者は17項目中87〜100%の対話を好意的と評価した
  • 記録を事前に読んだ医師44人中33人が受診準備に役立ったと回答した。比較群のない単施設研究で、資金はAlphabetが出している

出典:Lancet / Conversational diagnostic artificial intelligence in ambulatory primary care: a prospective feasibility study.

サトシサトシ
監視医が付いた条件での安全停止0件なので、無人で回すのとは別の話です。それでも受診前の問診をAIに任せる絵はかなり具体的になってきました

東日本メディコムが、在宅訪問先で録音・撮影した内容から薬歴の下書きを作るiPhone・iPad向けアプリ「MC-Drive GO」を10月から提供するという発表。

  • 訪問先ではオフラインで会話を録音し写真を撮る。帰局後に「MC-Drive for Pharmacy」へ取り込むと、AIが書き起こしてSOAP形式の薬歴の下書きを作る。
  • 価格はMC-Drive for Pharmacyのスタンダードプラン利用者で月額3000円から、ライトプラン利用者で月額5000円から(いずれも税抜)。
  • 投薬後の作業時間が9%減り、薬歴のA欄の記載量が78%増えたと同社は説明している(同社調べ)。AI処理は国内に限定したAIで行うとしている。

出典:東日本メディコム株式会社 / AIを訪問先へ持ち出せる。モバイルAIアシスタント「MC-Drive GO」提供開始

サトシサトシ
在宅は電波の届かない家も多いので、オフラインで録って戻ってからまとめる設計は現実的です。訪問後の薬歴が溜まる苦しさは薬剤師ならみんな知っています。
論文 画像診断AI 注目 2026-10-07

胃の腫瘍性病変を拾う内視鏡AIが、内視鏡医の生検の取り方をどう変えたかをランダム化比較試験の二次解析で調べた論文。

  • AI群1万3440人、対照群1万2561人のRCTを二次解析した。AIは高リスク病変を赤枠、低リスク病変を青枠で示し、中央病理判定を基準にした。
  • 赤枠病変の非生検率は18.00%で、赤枠以外の43.26%、対照群の45.60%より低かった(いずれもP<0.001)。腫瘍への生検効率は8.19%対0.36%、1.77%だった。
  • 偽陽性アラートと生検数の相関は弱い負の相関(ρ=-0.182)で、誤警報が無差別な生検を増やす傾向は見られなかった。

出典:Dig Endosc / Effect of a Computer-Aided Device on Endoscopists' Biopsy Practice for Gastric Neoplasms: A Secondary Analysis of a Randomized Controlled Trial.

サトシサトシ
AIの警告が多いと生検が増えて病理の負担が膨らむ心配がありますが、そうはならなかったという結果ですね。検体を扱う側にもありがたい話です。

内科研修医の外来カルテ記載をテンプレートと研修で標準化し、記録時間と燃え尽きの変化を調べた論文。

  • 都市部の大学外来で、介入群のPGY2・52人とPGY3・55人を過去の対照群と比べる前後差の差分分析を行った。
  • 1診療あたりの記録時間はPGY2で18.8分、PGY3で12.0分短縮した(いずれもP<0.0001)。PGY2のノート長は43.3%、コピペ文字数は66.7%減った。
  • Mini-Zの総合スコアに有意な変化はなかった。燃え尽きの単一項目は3.2から3.7に改善したが、アンケート回答数は事前42人、事後28人だった。

出典:J Gen Intern Med / The Impact of Outpatient Documentation Standardization on Internal Medicine Resident Efficiency and Well-Being.

サトシサトシ
AIを入れる前に、まず型をそろえるだけで1診療18分も縮むんですね。スクライブ導入の議論でも、比較の土台になる数字だと思います。
リリース 生成AI・LLM 注目 2026-10-07

ウィーメックスが薬局向けの「生成AI服薬指導提案機能」を10月下旬から正式に提供するという発表。

  • 受付時の処方、前回処方、過去の薬歴をもとに、服薬指導で患者に確認する事項の候補を生成AIが提案する。「生成AI薬歴入力支援サービス」の追加オプション。
  • 2025年9月から一部の提携薬局でモニター提供し、処方の新規追加や変更点を捉えた提案、低血糖やめまいなど具体的な確認項目の提示を加えたとしている。
  • 提案は「患者確認」「副作用」「受診目安」「相互作用」など目的別に整理して表示する。価格はリリースに記載がない。

出典:ウィーメックス(WEMEX) / 「生成AI服薬指導提案機能」を正式に提供開始

サトシサトシ
薬歴の入力支援から、指導の中身の提案へ一歩進んだ形ですね。前回から何が変わったかを拾ってくれるのは、忙しい時間帯の聞き漏れ防止に効きそうです。

メダップが済生会熊本病院と共同開発したDPCコーディング支援AI「メダップ AI DPCコーディング」の提供を始めたという発表。

  • カルテ記事やEFファイルをAIが分析し、主傷病名6桁からDPC14桁までの候補を、桁ごとの根拠と自信度を付けて複数提示する。
  • 料金は年間DPC退院患者数に応じた段階制で月額25万円(税別)から。契約から約4週間で稼働し、電子カルテの改修は原則不要としている。
  • 済生会熊本病院の三層レビューの結果を正解の基準に学習。テスト運用中の病院で年換算数千万円以上の収益改善があったと同社は説明している。

出典:メダップ株式会社 / メダップ株式会社、済生会熊本病院と共同開発した「メダップ AI DPCコーディング」の提供を開始

サトシサトシ
電子カルテと連携せずデータの受け渡しだけで動く設計は、導入のハードルをかなり下げますね。医事課の人手不足に直接効く話です。
論文 画像診断AI 注目 2026-10-05

放射線診断で生成AIと医師の診断精度を比べた研究を統合したシステマティックレビュー・メタ解析の論文。

  • 2018年6月〜2025年3月の文献から、放射線科の診断タスクで生成AIを検証した48研究を抽出し、多層ランダム効果メタ回帰で解析。
  • 生成AIの正診率は自由記述42.9%、選択式58.1%。専門医との差は13.0ポイント(95%CI 0.9〜25.2、P=.038)で医師が上回った。
  • 画像のみの入力はテキストのみより25.9ポイント低かった。ただし差は課題の難しさや情報量を反映している可能性があると著者は述べている。

出典:Jpn J Radiol / Generative AI versus physicians in diagnostic radiology: a systematic review and meta-analysis.

サトシサトシ
画像を見せるより文章で渡した方が正解率が高いというのは、使い方を考えるうえで示唆的です。読影の置き換えはまだ先ですね。

電子カルテなどの診療データを、患者への事前通知なしで外部提供できるよう大病院に一部義務づける政府の検討について、日本経済新聞が報じました。

  • 政府は診療データを医薬品や治療法の開発で使いやすくするため、提供を一部義務とし、事前通知をなくして不同意を別に申し出る仕組みの新設を検討している
  • 現行の次世代医療基盤法では、医療機関が外部提供する際に患者へ事前通知し、不同意がなければ渡す形で、通知のない提供は法律に反する

出典:日本経済新聞 / 患者通知なく診療データ提供、大病院に義務づけ 創薬活用へ政府検討

サトシサトシ
オプトアウトの手続きが通知なしになると、病院側の事務はかなり軽くなります。患者さんへの説明をどこが担うのかは、薬局の窓口にも関わってきそうです

免疫抑制下のリウマチ患者の感染症について、LLM3種と感染症専門医2人の診断・検査・治療の正答率を比べたという論文。

  • トルコ語の標準化症例100例をGemini 3.1 Pro、ChatGPT 5.5、Claude 4.7 Opusと、資料を見ない専門医2人が解いた
  • 診断の正答率は専門医が91%と93%、LLMは97〜100%。症例全体を正しく管理できた割合は専門医83%と90%、LLMは97〜100%(p<0.001)
  • 正解が1つに決まった筆記の症例での比較で、人の比較対象は2人だけ。著者は実臨床での優位性を示すものではないとしている

出典:Rheumatol Int / Large language models in the diagnosis and treatment of immunosuppression-related infections in rheumatic diseases: a comparative, vignette-based study.

サトシサトシ
筆記の症例で専門医を上回るのは、もう驚く結果ではなくなってきました。日和見感染の拾い漏れ防止に使えるかは、実症例で見たいところです

リウマチ外来への紹介状の緊急度トリアージを、23種類のLLMが専門医の合意とどこまで一致するか調べたという論文。

  • 豪州のリウマチ医が作った紹介シナリオ20件を、23モデルがそれぞれ3回、簡単なプロンプトと詳しいプロンプトで5段階に分類した
  • 専門医4人の一致度はFleissκ0.60。最良のモデルは20件中18件で専門医の合意と一致し、詳しいプロンプトでモデル間のばらつきは5.3分の1に減った
  • 詳しいプロンプトではモデルの大きさや費用と精度の関係が消えた。一部のモデルでは緊急度を低く見積もる誤りが残り、人のトリアージとの直接比較はしていない

出典:Rheumatol Int / Automating the triage of rheumatology outpatient referrals: a comparative evaluation of 23 large language models under simple and advanced prompting.

サトシサトシ
高いモデルでなくてもプロンプト次第で精度がそろう、という結果は導入する側の予算の話に直結します。低く見積もる誤りの扱いが運用の肝になりそうです

テーマの内訳

この週の日次ページ