画像診断AI

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リリース 画像診断AI 2026-11-05

ドクターネットが韓国Coreline Softと提携し、胸部CTから冠動脈石灰化スコアを自動で分析するAI「A-VIEW CAC」を国内で販売するという発表。

  • 遠隔画像診断支援サービス「AI-RAD」を通じて全国の医療機関に提供する。心電図同期と非同期の非造影CTの両方に対応する
  • Agatston、体積、質量の各スコアと血管別の定量結果を出す。ドクターネットは年間約370万症例の遠隔読影支援を扱うと説明している
  • 追加撮影が不要という点はリリース側の説明。精度の数値は本文に無い。クラスIIの管理医療機器として認証を受けている

出典:株式会社ドクターネット / ドクターネット、Coreline Soft Co., Ltd.と「胸部CT画像解析AIエンジン Coreline A-VIEW CAC」の販売に関する業務提携を開始

サトシサトシ
健診の胸部CTから石灰化が分かるようになると、脂質管理の相談が増えそうです。数値が出た後に誰が説明するのかが、導入側の悩みどころかなと。

心臓MRIの左室駆出率をAIと臨床医がそれぞれ計測し、全死亡の予測能を比べた英米多施設の後ろ向き研究という論文。

  • 英国Barts Heart Centreと米UPMCで心臓MRIを受けた連続2万7382例を解析した。追跡期間の中央値は5.6年で、3458例(13%)が死亡した
  • C指数はAIが0.669、臨床医が0.637(差0.033、95%CI 0.026-0.041)。年齢と性別で調整すると0.781対0.777で、差は0.004に縮んだ
  • 後ろ向き研究で、著者らは優位の幅を「わずか」と評価した。臨床医の監督下で一次計測に使えるかは前向き研究での検証が必要としている

出典:★Lancet Digit Health / Performance of artificial intelligence versus clinician left-ventricular segmentation of cardiac MRI for mortality prediction: a retrospective, multicentre, prognostic study.

サトシサトシ
調整後の差は0.004でした。循環器の薬を調整する側としては、精度より計測者ごとのばらつきが減るのかどうかが気になります。
リリース 画像診断AI 2026-11-03

ViewSend ICTと医療機器商社のムトウが、遠隔画像診断支援サービスの全国展開に向けて業務提携したという発表。

  • ムトウの営業網で導入提案を広げ、ViewSend ICTはシステムと運用体制を提供する。画像診断管理加算の施設基準を踏まえた収益試算も提案する
  • ViewSend ICTの実績はPACS導入300施設超、症例70万件強、事業継続14年と同社は説明している
  • 読影所見作成支援や請求のAI化・自動化は進める段階とされ、提携の目標数値や提供時期は書かれていない

出典:ViewSend ICT株式会社 / 自動生成AI技術を組み込む、遠隔画像診断支援サービスの全国展開でViewSend ICTとムトウが、業務提携。医療機関間連携とAI・自動化の社会実装を加速します。

サトシサトシ
加算の取り方まで含めて営業する形です。機器商社の販路に乗ると、読影の話が経営の話として院内に入っていくんだと思います。
ニュース 画像診断AI 2026-11-03

タンザニアの糖尿病網膜症検診で、AIの即時判定と対面説明が眼科受診を増やした無作為化試験について、The Medical AI Timesが報じました。

  • 24病院の糖尿病外来で2378人をAI群と標準診療群に割り付けた。主要評価は紹介が必要と判定された904人の8週以内の受診
  • 受診率は35.9%対18.2%で、絶対差17.7ポイント、オッズ比2.52(p<0.0001)。成果はThe Lancet Global Healthに掲載された
  • AIの特異度は67.2%で、紹介不要な人の受診はAI群で多かった(11.1%対6.7%)。効果が即時判定・対面説明・紹介伝達のどれによるかは切り分けられていない

出典:The Medical AI Times / 糖尿病網膜症AI検診、即時の結果説明で受診率ほぼ倍増

サトシサトシ
判定の精度より、結果をその場で聞けるかどうかの話に読めました。平均23日後の電話連絡と比べての差です。
リリース 画像診断AI 2026-10-31

保険医療機関間連携の遠隔画像診断支援にAIを組み込むため、ViewSend ICTが株式投資型クラウドファンディングを始めるという発表。

  • FUNDINNOで2026年11月4日〜17日に募集し、目標募集額は504万円
  • PACS導入300施設超、症例実績70万件強、事業継続14年と同社は説明している
  • 所見生成支援や請求・集計の自動化を進める計画で、AI機能の提供時期や性能は示されていない

出典:ViewSend ICT株式会社 / 自動生成AI技術を実装した「次世代遠隔画像診断」が、中小医療機関の経営と患者サービスを同時に実現させる。AI開発を加速する株式投資型クラウドファンディングを11月4日よりFUNDINNOで開始

サトシサトシ
遠隔画像診断管理加算が取れる連携型という点が、読影会社との直接契約との違いなんですね。目標額は控えめで、まずは小さく始める印象です。
ニュース 画像診断AI 2026-10-26

救急CT読影支援AIのfcuroが、キヤノンメディカルシステムズと製品・技術の認知向上で提携したことについて、医療テックニュースが報じました。

  • ERATSは救急で撮影した全身CTの数百〜1000枚以上の画像から、医師が注目すべき画像を約10秒で提示するとされる
  • これまでは一部の医療機関で研究目的に使われてきた。今後はより多くの医療機関で検証を進め、有効性の実証に取り組むという

出典:医療テックニュース / fcuro、キヤノンメディカルと提携 救急CT読影AIなどの認知を拡大

サトシサトシ
研究利用の段階でメーカーと組むのは、まず現場の目に触れる機会を増やしたいからだと思います。有効性のデータが出るのを待ちたいです。

頭部CTの読影で医師がAIの助言に頼りすぎる、または頼らなさすぎる場面を、説明付きAIで減らせるかを調べた論文。

  • 放射線科医50人と非専門の医師・研修医75人が、AIなし、AI予測のみ、病変注釈付きAIの3条件で頭部CT50例ずつを読むランダム化クロスオーバー試験
  • 正しい注釈付きAIは助言なしに比べ正診を改善した(OR 1.84、p<0.0001)。正しい助言に従わない過少依存のほうが、過剰依存より正診率への害が大きかった
  • 注釈付きAIでも読影時間は短縮しなかった(p=0.071)。AI助言の20%を意図的に誤りにした実験環境での結果

出典:★Lancet Digit Health / Examining reliance patterns on AI advice in medical imaging: a mixed-methods, randomised, crossover experiment.

サトシサトシ
誤ったAIに引っ張られる話はよく聞きますが、正しいAIを信じない損のほうが大きいのは意外でした。導入時の研修の中身が変わりそうです
ニュース 画像診断AI 2026-10-24

シーメンス・ヘルシニアーズとエヌビディアが、適応放射線治療へのAI活用で協業すると発表したことについて、医療テックニュースが報じました。

  • AIエージェントによる治療計画の作成支援、患者ごとのシミュレーション、照射中のデータ処理の3分野で技術開発に取り組む
  • 計画作成ではエヌビディアの推論モデル「Nemotron」を使い、医師の目標に沿って計画案を比較する。最終確認と承認は医療従事者が行う
  • 製品化の時期や価格は記事に書かれていない

出典:医療テックニュース / シーメンス・ヘルシニアーズ、エヌビディアと放射線治療AIで協業 治療計画作成を支援

サトシサトシ
治療計画の比較をエージェントに任せる流れは、放射線科以外にも波及しそうです。医学物理士の手の足りなさが背景にあるのでしょうね。
ニュース 画像診断AI 2026-10-21

韓国NTL Healthcareが子宮頸がん検診AIをクラウドを使わずローカルPCで動かせる構成を発表したことについて、remioが報じました。

  • 新エディション「CerviCARE AI AT」は専用サーバーやクラウドを使わず、院内のPCで画像解析とデータ管理を行う。SaaS版の中核機能にDICOM生成を加えた
  • 記事は、同社が画像アーカイブや電子カルテとの連携仕様、PCの要件、更新手順を公表していないと指摘している
  • 記事の分析として、院外にデータを出さない代わりに、セキュリティと保守の責任の多くが医療機関側に移ると論じている

出典:remio / NTL Healthcareの子宮頸がん検診AIがオンプレミス化、ただしセキュリティは依然としてクリニック次第

サトシサトシ
ローカルなら安全、ではなく管理の責任が院内に移るという整理に同感です。共通パスワードの共有PCに入れたら意味がないですからね。
ニュース 画像診断AI 2026-10-20

ラピダスなどが参画するLSTCが、北海道大学や富士フイルムと2ナノ半導体を使った医療用AIシステムを開発すると発表したことについて、日本経済新聞が報じました。

  • GEヘルスケアとimecも参加する。推論特化の2ナノ半導体で、現行GPU比で画像処理速度5倍以上、エネルギー効率10倍以上を目指すとしている
  • 研究期間は2031年9月まで。28年度まではIBMの5ナノ半導体で検証し、29年度以降に2ナノ半導体を使って北海道大学病院で有用性を確かめる
  • 富士フイルムは次世代CT画像の即時解析、GEヘルスケアはCT・MRIと超音波画像の重ね合わせ、北大とimecは手術顕微鏡映像からの出血状況の認識を担う

出典:日本経済新聞 / ラピダス参画の研究機関、北大や富士フイルムと医療用AI開発

サトシサトシ
医療AIの話で消費電力が正面から語られるのは珍しいです。病院で実証するのが29年度以降なので、臨床の数字が出るのはかなり先ですね。

オフラインで動くAI付きのスマートフォン型無散瞳眼底カメラを、リベリアの一般外来で糖尿病網膜症のスクリーニングに使ったという論文。

  • 首都モンロビアの病院の一般外来で成人1,612人を登録し、少なくとも片眼が判定可能だった1,198人で検者の判定と比べた前向き研究
  • 要紹介の網膜症11人のうち10人をAIが検出し、感度90.9%、特異度99.7%。陽性的中率は71.4%だった
  • 要紹介例が11人と少なく、感度の95%信頼区間は58.7〜100%と幅が広い。判定できない眼の人は解析から外れている

出典:Front Digit Health / Real-world validation of an AI-based non-mydriatic fundus camera in the diagnosis of diabetic retinopathy in Liberia.

サトシサトシ
ネットがなくても動くことが条件の現場で、この特異度が出ているのは実用的です。日本でも離島や巡回健診なら似た使い方が考えられそうです

急性冠閉塞の検出用に作られたAI心電図モデルが、待機的冠動脈造影前の有意狭窄の予測にも使えるかを前向きに調べたという論文。

  • 待機的冠動脈造影を受けた症状のある外来患者363人で、施行前の12誘導心電図をAIで解析した単施設の前向きコホート研究
  • AUROCは0.79で、中〜高リスク判定は臨床因子で調整後も有意狭窄と関連した(OR 3.12、p<0.001)
  • 有意狭窄は36.1%。再現率80%での適合率は60%にとどまる

出典:PLOS Digit Health / Diagnostic performance of the ECG-SMART AI score for detecting angiographically significant coronary artery disease in patients undergoing elective coronary angiography.

サトシサトシ
急性期用に作ったモデルを外来の検査前確率に転用する発想が面白いです。適合率60%をどう使うかは現場次第ですね
論文 画像診断AI 注目 2026-10-07

胃の腫瘍性病変を拾う内視鏡AIが、内視鏡医の生検の取り方をどう変えたかをランダム化比較試験の二次解析で調べた論文。

  • AI群1万3440人、対照群1万2561人のRCTを二次解析した。AIは高リスク病変を赤枠、低リスク病変を青枠で示し、中央病理判定を基準にした。
  • 赤枠病変の非生検率は18.00%で、赤枠以外の43.26%、対照群の45.60%より低かった(いずれもP<0.001)。腫瘍への生検効率は8.19%対0.36%、1.77%だった。
  • 偽陽性アラートと生検数の相関は弱い負の相関(ρ=-0.182)で、誤警報が無差別な生検を増やす傾向は見られなかった。

出典:Dig Endosc / Effect of a Computer-Aided Device on Endoscopists' Biopsy Practice for Gastric Neoplasms: A Secondary Analysis of a Randomized Controlled Trial.

サトシサトシ
AIの警告が多いと生検が増えて病理の負担が膨らむ心配がありますが、そうはならなかったという結果ですね。検体を扱う側にもありがたい話です。
ニュース 画像診断AI 2026-10-06

金沢赤十字病院と福井大学医学部附属病院を結ぶ遠隔読影基盤に、アライドテレシスのルーターが採用されたことについて、医療テックニュースが報じました。

  • ビットブレインの医療専用閉域ネットワーク「WCI」と、アライドテレシスのSD-WANルーター「ARX200Sシリーズ」を使い、インターネットと切り離して画像を共有する。
  • 放射線科医が移動せずに別の病院の画像を読影できるようにした。金沢赤十字病院は外来・救急の読影結果を遠隔で受け取り、福井大病院は医師の移動時間を減らすとしている。

出典:医療テックニュース / アライドテレシス、金沢赤十字病院と福井大病院の遠隔読影基盤構築を支援 閉域網・SD-WAN活用

サトシサトシ
放射線科医を派遣する側の移動時間を減らすという、大学病院の事情から組まれた仕組みですね。設定済みのルーターを置くだけという手軽さも大事です。
論文 画像診断AI 注目 2026-10-05

放射線診断で生成AIと医師の診断精度を比べた研究を統合したシステマティックレビュー・メタ解析の論文。

  • 2018年6月〜2025年3月の文献から、放射線科の診断タスクで生成AIを検証した48研究を抽出し、多層ランダム効果メタ回帰で解析。
  • 生成AIの正診率は自由記述42.9%、選択式58.1%。専門医との差は13.0ポイント(95%CI 0.9〜25.2、P=.038)で医師が上回った。
  • 画像のみの入力はテキストのみより25.9ポイント低かった。ただし差は課題の難しさや情報量を反映している可能性があると著者は述べている。

出典:Jpn J Radiol / Generative AI versus physicians in diagnostic radiology: a systematic review and meta-analysis.

サトシサトシ
画像を見せるより文章で渡した方が正解率が高いというのは、使い方を考えるうえで示唆的です。読影の置き換えはまだ先ですね。

直腸がんのMRIで壁外静脈浸潤(mrEMVI)をボクセル単位で自動検出するAIモデルを作り、予後との関連まで検証した論文。

  • 直腸がん患者2501人の多施設後ろ向き研究。1830人で学習し、2つの外部コホート計671人で検証した
  • 外部検証の正解率は81.5%と84.7%で、上級放射線科医との一致はκ=0.713〜0.736。AI判定の陽性群は3年無病生存率が62.3%対84.9%と低かった
  • 腫瘍のDice係数は0.850だったが、血管内腫瘍信号は0.442、拡張血管は0.335にとどまった。後ろ向きのデータで前向き検証はない

出典:PLOS Digit Health / Artificial intelligence for evaluation of magnetic resonance imaging-detected extramural vascular invasion in rectal cancer.

サトシサトシ
読影者によって判定が割れやすい所見を、予後との関連まで含めて検証しているのは説得力があります。

実装済みの乳房AIが出す2つの悪性度スコア(トモシンセシス由来と合成2D由来)が置き換え可能かを、生検紹介例で調べた論文。

  • トルコの単施設で生検に紹介された女性134人、139乳房(悪性84、良性55)を後ろ向きに解析した。基準は病理
  • AUCは0.728対0.717で差はなかった(P=0.786)が、一致はκ=0.53にとどまり、悪性のうち一方だけが拾った乳房は21対6だった(P=0.006)
  • 臨床・画像所見のモデルに加えたときのAUCの上積みは0.809から0.841〜0.848と小さかった。単施設・後ろ向きの研究

出典:J Imaging Inform Med / Tomosynthesis and Synthesized-2D Breast AI Outputs in a Biopsy-Referred Cohort: A Diagnostic Study of Agreement and Incremental Decision-Support Value.

サトシサトシ
同じ製品の中でも出力ごとに拾う病変が違うという話です。スコアが低いことを安心材料に使わないという著者の結論は、現場に効く指摘だと思います。

中国の資源の限られた地域での糖尿病網膜症検診で、眼の状態がAI診断の精度にどう影響するかを調べた横断研究の論文。

  • 2024年10〜11月にプライマリケア施設で2型糖尿病の住民1,748人(3,392眼)を検診し、眼科医2人の判定とAIを比べた
  • 全体の感度は90.61%、特異度は98.99%だった。重度の中間透光体混濁では感度80.95%、重度の豹紋状眼底では60.71%まで下がった
  • 瞳孔散大で感度は上がったが、初期の網膜症は除いた場合に限られた。重度の硝子体混濁はほぼ必ず重症例の見落としにつながった

出典:J Med Internet Res / Ocular Factors Affecting AI Diagnosis in Diabetic Retinopathy Screening for Resource-Limited Regions: Cross-Sectional Study.

サトシサトシ
高齢の糖尿病患者さんほど白内障などで眼の条件が悪くなります。全体の数字だけでなく、どこで外れるかを示した点は導入する側に役立ちます。

単純CTの腎結石について、深層学習で構造化された読影前レポートを自動で作る仕組みを開発し評価した論文。

  • 単施設で腎結石が確認された195人(390腎)を後ろ向きに使い、画像の手動選択なしで結石の有無、大きさ、部位を判定した
  • 結石有無のAUCは0.980だった。一方、レポート単位の複合F1は0.533で、幻覚率0.458、欠落率0.476だった
  • ハイブリッドCNN-TransformerとResNet-18の間に有意差はなかった。外部検証は行われていない

出典:J Imaging Inform Med / Automated Structured Pre-Report Generation for Nephrolithiasis on Non-Contrast CT: Development and Report-Level Evaluation of a Deep Learning Framework.

サトシサトシ
項目ごとには当たっていても、レポートとして並べると半分近く崩れるのは示唆的です。部分の精度と使い物になるかは別の話ですね。

小児の排尿時膀胱尿道造影で、膀胱尿管逆流のグレードをChatGPT-5とGemini 2.5 Proに判定させ、放射線科医と比べた論文。

  • 後ろ向き研究。グレードI〜Vを各25例そろえた125例(250腎単位)の代表画像1枚を、標準化したプロンプトで両モデルに入力した
  • 全体の正答率はChatGPT-5 52%、Gemini 2.5 Pro 46%。放射線科医との一致はκ=0.40と0.33で、逆流なしの判定が最も正確だった
  • 入力は各例1枚のJPEG画像のみ。著者らは臨床応用の前にプロンプトとマルチモーダル統合の最適化が必要としている

出典:J Indian Assoc Pediatr Surg / Diagnostic Performance of Multimodal Large Language Models for Grading Pediatric Vesicoureteral Reflux on MCUG: A Preliminary Study.

サトシサトシ
汎用モデルに画像を1枚渡しただけでは、グレード分類はまだ半分ほどの正答率です。こういう数字が出た報告は、導入を考える側にとって参考になります。
ニュース 画像診断AI 2026-09-28

ルニットの乳がん検診AIがスウェーデン・ストックホルム州全域の検診に導入されることについて、韓国の毎日経済が報じました。

  • 「ルニットインサイトMMG」を、州の検診を担うカロリンスカ大学病院など3病院に供給する。契約規模は公開していない
  • 専門医2人による二重読影のうち1人をAIが代わり、残る1人の専門医と組む形になる。広域での導入はスウェーデン国内で2例目
  • 1病院で2021年から約5万5,000人の検診データでAI読影を評価し、2023年から実際の検診で約20万件を読影したとルニット側は説明している

出典:매일경제 / ルニットの乳がん診断人工知能(AI)がスウェーデンストックホルム州全体の乳がん検診に使われる。 ある病院で臨床研究と実際の検診に活用してから5年ぶりに、週単位の検診事業に拡大したのだ。

サトシサトシ
研究から実運用、そして州全体へと5年かけて広がった流れが具体的です。国内の検診でAIを二人目の読影者に置く話は、まだ聞かないですね。
ニュース 画像診断AI 2026-09-28

エルピクセルが胸部X線画像読影支援AI「EIRL Chest Screening」の新版を発売したことについて、MONOistが報じました。

  • 2026年9月3日に発売した。検出対象に多発粒状影と空洞影を加え、結節影、浸潤影、無気肺、間質性陰影と合わせて6所見にした
  • 医師の読影と同時にAIの結果を表示するコンカレントリードに対応した。従来は医師単独の読影後に確認するセカンドリードだった
  • 対象所見の切り替えや、感度優先・特異度優先のモード選択などのカスタマイズ機能も載せた。価格の記載はない

出典:MONOist / 検出対象を6所見に拡大、胸部X線画像読影支援AI新版を発売:医療機器ニュース

サトシサトシ
読影の後に確認するか同時に見るかで、医師の手間はかなり変わりそうです。健診で胸部X線を大量に見る施設での使われ方が気になります。

学習済みの生成基盤モデルを再学習せずに使い、網膜OCT画像のスペックルノイズを除去する手法を示したという論文。

  • 凍結したVAE基盤モデルの潜在空間で、ノイズの方向を推定して抑える手法を、公開OCTデータセット6種で評価した
  • 最も強い教師あり手法と比べ、PSNRは平均5.6dB、SSIMは0.32改善したとしている
  • 再学習や反復最適化が不要な一方、臨床での読影への影響は検証していない

出典:★Artif Intell Med / Training-free OCT denoising via anatomically guided latent manipulation of a pretrained generative foundation model.

サトシサトシ
再学習なしで機種をまたいで使えるなら、眼科クリニックの古い装置にも恩恵がありそうです。

単純CTから主幹動脈閉塞を見つけるAIと医師の読影を比べた診断精度のネットワークメタ解析という論文。

  • 後ろ向き検証研究10件、3,632人を対象に、専門医、非専門医、画像AI、臨床情報付きAIの4群を比べた
  • 画像AIの感度は0.78で、専門医の0.62、非専門医の0.60より高く、特異度に明らかな差はなかった
  • エビデンスの確実性は低く、再開通までの時間短縮や機能予後への効果は示されていない

出典:J Med Internet Res / AI Decision Support for Emergency Triage of Large Vessel Occlusion Using Noncontrast Computed Tomography: Systematic Review and Bayesian Diagnostic Test Accuracy Network Meta-Analysis.

サトシサトシ
CTAを撮る前の段階で拾えるなら、転院搬送の判断が早くなる地域は多いと思います。
論文 画像診断AI 注目 2026-09-24

非造影CTから食道がんをAIで検出するスクリーニングモデル「EAGLE」を12施設で検証したという論文。

  • 中国など3カ国12施設で、通常CTでの日和見スクリーニングと肺がん検診の低線量CTの両方を検証した
  • 外部検証では特異度98.5%、感度はがんで90.0%、前がん病変で52.5%だった
  • 実臨床での前向き検証では陽性的中率42.2%、低線量CTでは特異度99.94%まで上がった

出典:Nat Med / Large-scale esophageal cancer screening through noncontrast computed tomography and artificial intelligence.

サトシサトシ
CTを撮るたび食道がんまで見てくれるなら理想的です。実装後の読影体制の変化が気になります。

肺CTの良悪性分類で示された基盤モデルの高精度が、撮影条件の違いによる見せかけだったという論文。

  • 単施設381例のCTで、画像特徴量による分類のAUCは0.994に達した
  • 画像を一切使わず撮影条件6項目だけで分類しても精度はAUC0.996とほぼ同じだった
  • 結節部分だけに絞ると外部検証のAUCは0.682まで下がり、真のがん所見の寄与は限定的だった

出典:J Imaging Inform Med / Multicohort Evaluation of Acquisition Confounding in Single-Site Lung-CT Malignancy Classification with Frozen Foundation-Model Features.

サトシサトシ
高いAUCがそのまま実力とは限らない好例です。数字を見たら検証方法まで確認したくなります。

肺の4D CTから機能画像である換気イメージングを推定する半教師あり深層学習モデルを開発したという論文。

  • 3つの公開データセットを用い、肺の動きと解剖学的密度の情報を統合するモデルを構築した
  • 機能の高い肺領域でのダイス係数は0.71、低い領域では0.75で、既存手法より高い精度を示した
  • 臨床応用の前段階の技術開発で、実患者での放射線治療計画への効果は今後の検証課題として残る

出典:★Artif Intell Med / Semi-supervised motion and anatomy dual aware fusion network for lung 4D CT ventilation imaging.

サトシサトシ
肺機能を画像だけで推定できれば負担の大きい検査を減らせます。臨床応用までの距離感は気になります。

口腔粘膜病変の画像診断で、対話型AIと医師の精度を国際多施設で比較したという論文。

  • イタリアなど5カ国20施設で、口腔病変のある患者320人を含む350人の写真をGemini 2.5と医師4人が判定した
  • AIの悪性・良性判定精度は97.1%(感度98.5%、特異度96.2%)で、詳細な診断名の一致率は88.0%だった
  • 単一読影による探索的研究であり、臨床導入の前に前向きな外部検証が必要だと著者は限界を明記した

出典:Otolaryngol Head Neck Surg / Image-Based Diagnosis of Oral Lesions: Performance of a Vision-Language Model versus Human Clinicians.

サトシサトシ
AIの数字は良くても著者自身が慎重な書きぶりなのが誠実だと感じます。遠隔診療での活用はまだ先の話ですね。

小腸クローン病の粘膜治癒をCT enterographyのラジオミクスとCRPで評価するモデルを検証した論文。

  • 生物学的製剤の治療後の患者206人(訓練114、内部検証50、外部42)と前向き20人で、CTEラジオミクスとCRPを組み合わせたモデルを作成した
  • マルチモーダルモデルのAUCは内部検証0.860、外部検証0.842で、CRP単独のモデルを有意に上回った(P<0.05)
  • ラジオミクス単独の前向きコホートのAUCは0.824。前向きの症例数は20人と少ない

出典:J Imaging Inform Med / An Explainable Multimodal Model for Assessing Mucosal Healing in Small Bowel Crohn's Disease: A Multicenter Study with Prospective Validation.

サトシサトシ
内視鏡を繰り返さずに済むなら患者さんの負担は減りそうです。前向き20人なので、まだ手応えを見る段階でしょうか。

肝腫瘍のセグメンテーションでSegment Anything Modelを改良したMED-SAMを提案した論文。

  • 2D半教師あり学習にMedical SAM Adapter、対照的多様体正則化、YOLOによる自動プロンプトを組み合わせた手法
  • MSD Challengeデータで腫瘍Diceは93.26%(nnU-Net基線は62.77%)。ラベル付きは271ボリュームのうち81(30%)だけを使用した
  • アノテーション時間は29.0%短縮(97.8秒から69.4秒)。ただし同一評価者、25スライスの小規模な予備検討

出典:★Artif Intell Med / Adaptation of Segment Anything Model enhanced by contrastive-manifold-regularised SSL and YOLO prompting for liver tumour segmentation.

サトシサトシ
ラベルが少なくても高いDiceが出るのは心強いです。臨床現場での検証はこれからなので、続報を見たいところです。
論文 画像診断AI 注目 2026-09-17

眼窩・頭頸部腫瘍のMRIレポートをGPT-5-Thinkingに読ませ、専門医との精度比較と一般医への支援効果を2施設で検証したという論文。

  • 1000例の眼窩・頭頸部腫瘍MRIレポートを対象に、一般医施設と専門医施設の2施設でGPT-5-Thinkingの良悪性判定と鑑別診断を評価した
  • 一般医の頭頸部腫瘍診断精度はAI支援で47.0%から61.0%に上昇し(P<0.001)、AIと専門医の精度差はP=0.92で有意差なしだった
  • 評価はレポート文への読解タスクで、画像そのものの解析は行っていない後ろ向き研究

出典:Radiology / Bridging the Generalist-Subspecialist Gap with GPT-5-Thinking: Dual-Center Evaluation in Orbital and Head-and-Neck Tumor MRI Reports.

サトシサトシ
レポート文だけで専門医に近い判断ができるのは面白い。ただ画像を直接読ませた場合にも同じ差が出るかは別問題だと思う。

眼底写真によるAI陰性スクリーニングを3疾患で導入した場合の医師の読影負担と感度への影響を検証したという論文。

  • 糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症・加齢黄斑変性の眼底写真6,904枚を対象に、AI陰性画像を無読影とするワークフローを評価した
  • 医師の読影対象は糖尿病網膜症で7.3〜8.0%まで減った一方、感度は91.68%から88.38%に有意に低下した(P<0.001)
  • 網膜静脈閉塞症では感度は変化しなかったが、疾患によって安全性のトレードオフが異なることが示された

出典:PLOS Digit Health / Evaluating an AI-assisted triage workflow for retinal diseases.

サトシサトシ
読影の負担を減らせても、見逃しが増える疾患があるという書き方は誠実だと思いました。導入判断は疾患ごとに変わりそうです。
リリース 画像診断AI 注目 2026-09-15

健診プラットフォーム「スマートドック」が胸部CT画像から筋肉量と脂肪量をAI解析するオプションの提供を始めるという発表。

  • 胸部CT肺ドックのオプションとして、胸筋など5つの筋群の筋肉量と内臓・皮下脂肪量をAIが可視化する
  • 2026年9月15日から予約受付を開始し、価格は7,700円(税込)。胸部CT肺ドックとセットでの申込に限られる
  • 診断や治療を目的とするものではなく、医療機器としての認証も受けていないとリリース内で明記されている

出典:株式会社ユカリア / スマートドック、「からだ健康度AI解析」の提供を開始

サトシサトシ
CTのついでに筋肉と脂肪の内訳まで見られるのは受診者にとって分かりやすい付加価値だと思います

口腔の自己免疫性水疱症4疾患の鑑別でClaude Opus 4.7とGemini Pro 3の診断精度を多施設で比較したという論文。

  • 臨床病理学的に確定診断された200症例(4疾患各50例)の臨床情報と写真を両モデルに与え、強制4択で鑑別させた
  • 診断精度はClaudeが92.0%、Geminiが86.0%(p=0.012)で、AUCもClaudeが0.998、Geminiが0.965と上回った
  • 両モデルとも線状IgA水疱性皮膚症を粘膜類天疱瘡と誤分類する傾向があり、自律的な診断や臨床実装の根拠にはならないとしている

出典:Diagnostics (Basel) / Diagnostic Accuracy of Multimodal Large Language Models for Four-Class Benchmark of Oral Autoimmune Blistering Diseases: A Multicenter Paired Study.

サトシサトシ
ClaudeがGeminiに勝ったのは僕としては嬉しいけど、この手の比較はモデルの世代交代ですぐ古くなる数字だと思う

冠動脈血管内OCT画像でプラーク性状を分割するAIモデルを病理標本で検証したという論文。

  • 線維性・脂質性・石灰化プラークの分割精度を、専門家アノテーションだけでなく組織病理学的な基準でも検証した
  • 分割精度のDice係数は線維性0.850、脂質性0.706、石灰化0.865で、異なるモデル設定への転移実験でも汎化性を確認した
  • 評価は画像分割の精度にとどまり、実際の患者アウトカムへの影響は検証されていない

出典:★Artif Intell Med / DMNet-E: Enhanced dual-segmentation multi-decoder network strategy for advancing IVOCT plaque segmentation.

サトシサトシ
病理と付き合わせて検証しているのは誠実な作りだと僕は思う。ただ患者の予後改善につながるかはまだ別の話だ
論文 画像診断AI 注目 2026-09-14

中国3施設の脊椎画像レポート2万277件でGPT-4oなど4種のLLMの診断性能を比較したという論文。

  • 中国の教学病院3施設の脊椎画像レポート20,277件を対象に、GPT-4o、Claude-4、Qwen-3 Max、DeepSeek-V3.1の4LLMを9部位で比較した
  • 特異度は90%超、陰性的中率は96%超だったが、低頻度疾患では適合率が19〜42ポイント低下した
  • 施設間の再現率のばらつきは0.7〜5.0%と安定していたが、まれな疾患での精度低下という長い裾の課題が残った

出典:★NPJ Digit Med / Multicenter evaluation of four large language models for automated spine imaging diagnosis.

サトシサトシ
4社のLLMを本気で比較した論文は貴重だ。まれな疾患で精度が落ちる点は臨床導入の壁になる
論文 画像診断AI 注目 2026-09-12

中国5施設で実施した、AI支援による胎児頭蓋内奇形の超音波検出に関する多施設クロスオーバーRCTという論文。

  • 経験3〜8年のソノグラファーが、ハイリスク妊婦の超音波検査1584件をAI支援あり・なしの順序でクロスオーバーして実施
  • AI支援で頭蓋内奇形の感度が最大11.8ポイント上昇し(p<0.0001)、特異度は非劣性基準を満たした
  • 診断手技やAI支援に関連する有害事象の報告はなし。専門医パネルの動画レビューを参照基準とした

出典:★Lancet Digit Health / Evaluating AI-assisted detection of fetal intracranial malformations in prenatal ultrasound practice: a multicentre, self-crossover, randomised controlled trial in China.

サトシサトシ
感度が上がって特異度も落ちないなら現場は使う。5施設1584件という規模感が実装の本気度を示している。
論文 画像診断AI 注目 2026-09-11

膵臓の超音波内視鏡検査で病変検出を助けるAIオーバーレイシステムを開発し、8名の内視鏡医によるランダム化クロスオーバー試験で評価したという論文。

  • 6施設のEUS画像で訓練した2つの深層学習モデルを用い、専門医3名・初学者5名の計8名でAI支援の有無を比較する二期クロスオーバー試験を行った
  • 初学者による膵充実性病変の検出感度はAI支援ありで88.7%、なしで76.8%と有意に向上した(p<0.001)
  • 膵実質の認識では感度が数値上向上したが事前規定の優越性基準には届かず(p=0.095)、専門医では感度を維持したまま特異度が上昇した

出典:Dig Endosc / Development and Crossover Evaluation of an Artificial Intelligence-Assisted System for Solid Pancreatic Lesion Detection and Pancreatic Parenchyma Recognition in Endoscopic Ultrasonography (With Video).

サトシサトシ
内視鏡の技術差は指導体制に左右されます。AIが初学者の底上げに使えるという結果は納得感があります。
論文 画像診断AI 注目 2026-09-10

自動AIによる糖尿病網膜症の現場スクリーニングを、専門家による読影センターの判定と比較した3件の前向き検証研究という論文。

  • 2種のFDA承認済み網膜カメラを用い、1200人超の未診断糖尿病患者を対象に3つの前向き臨床試験を実施した
  • 感度は92〜93%、特異度は89〜94%で、読影センターの多専門家判定と高い一致を示した
  • 撮影成功率は99%超、機器間・検者間の再現性も95〜99%と高く、現場導入に適した性能を示した

出典:Front Digit Health / Autonomous AI-driven point-of-care screening for diabetic retinopathy compared to reading center multi-expert clinical review: results from three prospective controlled pivotal validation studies with AEYE-DS in over 1,200 patients.

サトシサトシ
糖尿病網膜症のスクリーニングを現場で完結できるなら、紹介までの時間が短縮されそうで気になります

胎児MRIの所見文からChatGPT・Gemini・DeepSeekの診断推論を比較したという論文。

  • 単施設で確定診断のついた胎児中枢神経MRI85例の所見文をテキスト化し、画像を見せずに3つのLLMへ入力して鑑別診断をさせた
  • 主診断の一致率はDeepSeekが77.6%(66/85)で最も高く、Geminiが69.4%、ChatGPTが61.2%だった(P=.0438)
  • 全体差は有意だったが、多重比較補正後はモデル間の差は統計的に有意ではなかった

出典:Medicine (Baltimore) / Comparative evaluation of large language models for text-based diagnostic reasoning in fetal central nervous system MRI: A retrospective single-center diagnostic accuracy study.

サトシサトシ
多重比較補正で有意差が消えるのは、この手の比較研究にありがちな話だ。数字の見た目に釣られない方がいい。

膵嚢胞性病変の造影超音波所見をLLM4種と放射線科医が読影し精度を比較したという論文。

  • 病理確定済みの膵嚢胞性病変80例の造影超音波所見文を、GPT-4o等LLM4種と放射線科医8名(上級・若手各4名)が読影した
  • 情報を増やすほど精度は上がり、LLMの平均スコアは100点満点で造影所見のみ47.50点から患者背景も加えた73.75点まで上昇した
  • 造影所見を入力した条件ではLLMは上級医と有意差がなく、若手医師の読影支援に使うと上級医相当まで精度が上がった

出典:Quant Imaging Med Surg / Large language models for analyzing contrast-enhanced ultrasound reports of pancreatic cystic lesions.

サトシサトシ
膵嚢胞は専門でも判断に迷うことがあるので、若手の読影をLLMが底上げするという結果は納得感があります。

ChatGPT-5.5やGemini3など最新マルチモーダルLLM6種の網膜画像問題正答率を比較したという論文。

  • OCTCasesの症例78件から作成した226問(画像あり151問、なし75問)に6モデルで回答させた
  • 全体正答率は59.3〜77.4%の幅で最高はChatGPT-5.5 Thinkingだったが、画像を伴う設問はどのモデルも成績が下がった
  • 全6モデルが揃って誤答した設問はすべて画像を伴う設問で、画像診断は依然として弱点であることが示された

出典:Front Med (Lausanne) / Comparative performance of contemporary multimodal large language models in retinal imaging question answering.

サトシサトシ
文章題は解けても画像はまだ弱い、というのが今の生成AIの実力だと僕は見ている。
リリース 画像診断AI 注目 2026-09-04

胸部X線診断支援AI「EIRL Chest Screening」が多発粒状影・空洞影に対応した新版を発売したという発表。

  • エルピクセルが、結節影・浸潤影・無気肺・間質性陰影の4所見に加え多発粒状影と空洞影を検出対象に加えた新バージョンを2026年9月3日に発売した
  • 医師の読影と同時にAI結果を参照できるコンカレントリードに新たに対応し、施設ごとに6所見表示か結節影のみ表示かを選べるようにした
  • 同製品は2026年2月末時点で全国1200施設以上・47都道府県に導入され、累計解析件数は1600万件を超えている(トライアル含む)

出典:LPIXEL / 胸部X線診断支援AI「EIRL Chest Screening」を大幅アップデート

サトシサトシ
専門でない内科医が胸部X線を読む機会は実際多いので、見落とし防止の網羅性アップは現場感覚に合います。
リリース 画像診断AI 注目 2026-09-02

病理画像クラウド「PidPort」の個人向けプラン提供開始という発表。

  • 法人向けに提供してきた病理画像クラウド「PidPort」を個人向けに拡張し、ブラウザから病理画像を保管・閲覧できるプランの提供を始めた
  • 月額3,980円(ストレージ50GB)のPersonalプランを新規申込者向けに3か月間無料とするキャンペーンを2026年12月31日まで実施する
  • 現時点の主な用途は教育・研究・自己学習での保管や共有で、AI解析機能は今後追加予定としている

出典:メドメイン株式会社 / メドメイン、個人向け病理画像クラウド「PidPort Personalプラン」を提供開始、3か月無料キャンペーンを実施

サトシサトシ
個人でWSIを管理できる環境は病理医だけでなく研修医の学習用途にも合いそうです。AI解析の追加が楽しみです。

台湾でスマホ撮影の口腔病変をAIがトリアージし、地域がん検診での実地性能を検証したという論文。

  • 台湾東部で2025年6月から12月に602人を対象に、非専門スタッフが撮影した口腔内画像をAIで3段階に判定した
  • 高リスク判定の感度は75.0%、陽性的中率は17.6%で、判定区分ごとのAUCは0.93から0.96だった
  • 陽性的中率は低く、単独診断ではなく専門医への紹介優先度を補助する位置づけにとどまるとした

出典:JMIR Mhealth Uhealth / Mobile AI-Assisted Oral Lesion Triage for Community Oral Cancer Screening: Prospective Field Evaluation Study.

サトシサトシ
現場で使うAIには感度より的中率が効いてくる。今回は的中率が低めで、運用の設計が問われそうです。

網膜画像から全身疾患を検出するAIモデルRETFoundと従来モデルを比較したという論文。

  • SEED研究など複数のデータセットで、RETFoundと3種の従来型AIモデルを様々な学習データ量で比較した
  • 高血圧検出では学習画像100枚でRETFoundのAUCが0.705、ResNet50は0.634と有意差があった(p<0.0001)
  • 眼疾患検出では学習データが十分ある場合、RETFoundと従来モデルの性能差はほぼ消失した

出典:★Lancet Digit Health / Performance and label efficiency of traditional deep-learning models and a retina-specific foundation model for ocular and systemic disease detection: a retrospective comparative study.

サトシサトシ
腎臓病まで眼底写真から拾う発想は面白い。ただ僕が見る限り、優位性は少データの場面に限られる。
論文 画像診断AI 注目 2026-08-27

多施設のEEGデータで脳波解析AI基盤モデルを開発し外部検証したという論文。

  • 米国4施設1万8677人分のEEGで開発し、48施設1573人分の外部データセットで専門医と比較検証した
  • 17項目のEEG所見でAUC0.86~0.98を達成し、外部検証では内部検証比でAUCが最大2.12ポイント低下した
  • けいれん検出や棘波検出では専門医コンセンサスと同等以上の一致度を示したが、年齢や性別による性能差も一部認められた

出典:★Lancet Digit Health / Toward unified and comprehensive automated electroencephalogram interpretation: a multicentre development and validation of an electroencephalogram foundation model.

サトシサトシ
基盤モデルが多施設でここまで崩れずに機能するのは地味にすごい。専門医との差分をどう使うかが次の焦点だと思う。

CTを使わずに心筋SPECTの減弱補正を行う拡散モデルDiffCASを提案したという論文。

  • CT併用SPECTの424例分のデータを用い、非減弱補正画像から補正画像を生成する物理拘束付き拡散モデルを構築した
  • 画素レベルの評価指標と心筋領域に特化した臨床指標の両方で、既存の画像生成手法を上回る精度を示した
  • 評価は保有データセットでの技術的な精度検証にとどまり、前向きの臨床評価は行われていない

出典:★Artif Intell Med / DiffCAS: Inference-time CT-free diffusion model for physics-aware multi-slice attenuation correction in cardiac SPECT.

サトシサトシ
CTが要らなくなる方向は普及の後押しになりそうですが、まだ院内データでの検証段階だと思います。

非造影の膠芽腫とIDH変異型星細胞腫をMRIのラジオミクスで鑑別するモデルを開発したという論文。

  • 2021〜2022年の神経膠腫患者118人(膠芽腫47人)のMRI4系列から抽出した特徴量でモデルを構築した
  • 内部検証コホート(22例)でAUC0.935・正診率91.0%、外部検証コホート(12例)でAUC0.969・正診率90.0%だった
  • 外部検証コホートはわずか12例で、単施設での後ろ向き解析にとどまる

出典:PLOS Digit Health / Radiomics-guided multimodal MRI fusion framework for non-enhanced glioblastoma noninvasive identification.

サトシサトシ
AUCは立派だけど外部検証12例は心もとない。数字の大きさより母数を見るくせをつけたい。
論文 画像診断AI 注目 2026-08-21

造影CTで肝悪性腫瘍を診断するAIシステムを日常診療に読影補助として組み込み、1万333人の実診療で前向きに評価したという論文。

  • 6443人で学習したAIモデルを2万2251人で多施設検証した上で、1万333人の実診療に読影補助として組み込む単群試験を実施
  • AI導入で見落とされていた病変51件(うち悪性15件)を新たに発見し、放射線レポートの修正37件・多職種カンファ移行22件につながった
  • 単群デザインで対照群を置いておらず、実際の診断精度向上が臨床転帰の改善につながるかは今後の比較試験で確認が必要としている

出典:Nat Med / Large-scale AI-guided liver malignancy diagnosis: multicenter study and a single-arm trial.

サトシサトシ
見落とし50件超をAIが拾い上げたのは大きい。読影の最後の砦としての使い方は消化器領域でも参考になります

肝細胞癌に対するDEB-TACE治療の短期効果を、造影MRIのradiomicsと深層学習で予測したという論文。

  • 3施設の肝細胞癌145例(内部113例・外部32例)を対象に、造影MRIから抽出した特徴量で治療効果予測モデルを構築した
  • 画像・深層学習・臨床因子を統合したモデルのAUCは内部検証0.822、外部検証0.804だった
  • 外部検証症例は32例と少なく、単一治療歴の患者に限定した後ろ向き解析である

出典:J Imaging Inform Med / Radiomics Integrated with Deep Learning Based on Contrast-Enhanced MRI for Predicting Short-Term Efficacy of Drug-Eluting Beads Transarterial Chemoembolization in Hepatocellular Carcinoma from Multicenter Retrospective Study.

サトシサトシ
肝細胞癌のTACE効果予測は消化器内科・IVR領域の外来説明に直結しそうな話です。
リリース 画像診断AI 2026-08-18

胸部CT画像診断支援AI「EIRL Chest CT」が計測機能を拡充した新バージョンの提供を開始したという発表。

  • 肺結節の2次元短径や長短径の平均、3次元長径の自動計測を追加し、肺がん検診ガイドラインの定量評価指標に幅広く対応した
  • CT画像を1枚に投影するRaySum画像への解析結果表示にも対応し、これまでに1,200施設以上、総解析件数1,600万件超の実績があるとしている(2026年2月末時点)
  • 既存のワークフローを阻害しない支援を目的とし、各計測項目は施設ごとにON/OFFを設定できるとしている

出典:LPIXEL / 胸部CT画像診断支援AI「EIRL Chest CT」、計測機能の拡充機能等を追加した新モデルを発売

サトシサトシ
低線量CT検診の対象拡大で読影量が増える中、計測の手間を削る機能から先に来たのは現場感があります

強度近視と緑内障合併例の鑑別診断で、4種類のマルチモーダルLLMの精度を比較したという論文。

  • 強度近視単独50例と強度近視・開放隅角緑内障合併50例の計100例を対象に、4つのLLMに直接回答とCoT(段階的思考)の両方式で鑑別させた
  • 直接回答での症例正答率はGemini 3 Flash Preview 83.0%、Kimi-k2.5 75.0%、GPT-5.4 65.0%、Qwen3.5-Plus 49.0%で有意差があった
  • CoT方式にするとモデル間の差は消え(p=0.357)、CoTが精度を一貫して底上げするわけではなかった

出典:Front Med (Lausanne) / Evaluating multimodal large language models for differential diagnosis of high myopia versus high myopia with Glaucoma.

サトシサトシ
CoTにすれば良くなるとは限らない、というのが率直な結果。モデル選びの方が効くという話だと思う

口腔扁平苔癬の長期経過を、多モーダルLLMが専門家パネルとどれだけ一致して評価できるか調べたという論文。

  • 病理確定診断後24カ月以上追跡した300例の連続診療記録・口腔内写真・病理報告を、ChatGPTと専門家パネルにそれぞれ盲検で評価させた
  • 高リスク症例の検出感度は78.8%、特異度は99.6%、全体の経過分類精度は94.7%、3段階のリスク層別精度は76.3%だった
  • 層別の誤りの大半は低リスク方向への見誤りで、著者は前向きの外部検証が必要だとした

出典:Sci Rep / Trajectory-aware risk stratification of oral lichen planus using a multimodal large language model: a longitudinal diagnostic accuracy study.

サトシサトシ
感度78.8%で特異度99.6%、見逃しは少ないけど拾いすぎもしていないバランス。経過観察の補助としては悪くないですね。

卵巣エコー画像の読影にGoogle GeminiがO-RADSとIOTA基準をどう適用するか検証したという論文。

  • スイスの大学病院の正常卵巣10例、良性病変10例、悪性病変10例、計30件のB モード・ドプラ画像をGeminiに提示し、専門家2名が盲検でGQSスコアを評価した
  • 正常卵巣10例中6例を病的と誤判定し、良性10例中6例を高リスクのO-RADSに誤分類、悪性10例中3例を良性と見誤った
  • 平均GQSは3にとどまり、著者は専用モデルでの厳密な検証なしに臨床応用すべきでないと結論した

出典:Ultraschall Med / The Role of Google Gemini in the Interpretation of Ovarian Lesions.

サトシサトシ
正常卵巣の6割を病気だと言い張るLLM、これはまだ現場に出せない。汎用モデルの限界がはっきり出た例だと思う。

経腟エコーとMRIの片方しか撮らない患者でも使える、子宮内膜症の画像診断モデルを開発したという論文。

  • Pouch of Douglas閉塞と腸管結節という2つの所見を、対になっていない経腟エコーとMRIのデータから相互に学習させる枠組みを提案した
  • 単一モダリティのみの入力でも平均AUC0.827(95%CI 0.790〜0.861)を達成した
  • 著者ら自身が概念実証段階だとしており、臨床での前向き検証はまだ行われていない

出典:★Artif Intell Med / Unpaired multi-modal multi-label learning for detecting endometriosis signs.

サトシサトシ
検査は片方しか撮らないのが実際なので、その前提で設計したのは現実的だと思います。ただまだ概念実証止まりですね。

小児と成人の胸部X線で肺炎検出をするマルチモーダルLLMの精度差を検証したという論文。

  • GPT-5.2・Claude Opus 4.5・Gemini 2.5 Proをゼロショットで用い、小児と成人それぞれ1000枚の胸部X線で肺炎検出精度を比較した
  • 小児でのMCCはCNNの0.799に対し3モデルとも0.27〜0.48にとどまり、成人では性能差が縮小した
  • LLMは小児での成績が低く、臨床導入前には年齢層別のサブグループ評価が必須だとしている

出典:Acad Radiol / Pediatric vs. Adult Pneumonia Detection: Quantifying Age-related Generalization Gaps in Zero-shot Multimodal Large Language Models.

サトシサトシ
汎用LLMが小児画像で軒並み崩れるのは、専門特化モデルの価値を裏づける結果だと思う

胸部X線の読影レポートを自動生成する三段階のモデルを作り、検証役を挟んでも幻覚が残ったという論文。

  • Swin TransformerとQwen3-0.6Bを組み合わせ、下書き・臨床的検証・整形の三段階で生成し、IU X-Ray 321例で評価した
  • 三段階の幻覚率は0.6116で一段階の0.6109と変わらず、CheXpert-F1は0.7038と一段階の0.7154を下回った
  • 検証役は指摘した幻覚の85.6%を修正した一方、推論時間は14.8倍に増え、著者らは臨床導入前の試作と位置づけている

出典:Front Radiol / Swin-Qwen3: a three-stage vision-language framework for automated radiology report generation with multi-agent verification.

サトシサトシ
段を増やせば正確になるわけではない。幻覚率6割なら、比べる相手は一段階版ではなく人間だ
論文 画像診断AI 注目 2026-08-12

胸部画像診断でLLMの提案をどう取捨選択するかを決める要因を調べたという論文。

  • 読影医10人が胸部画像100症例を、LLM支援なしと、正答率76%または27%に調整したGPT-5/GPT-4oの支援ありで読影した
  • モデルの確信度が高いほど(OR3.82)、読影医の熟練度が高いほど(OR2.06)、適切な採否判断につながった(いずれもP<.01)
  • 根拠の説明が丁寧なほど誤った提案も受け入れやすくなり(OR1.71)、AIへの過信リスクが数値で示された

出典:Radiology / Determinants of Reader-LLM Interaction in Thoracic Radiology: Impact of Model Confidence and Reader Expertise.

サトシサトシ
説明が上手いAIほど、間違ってても信じてしまう。もっともらしさと正しさは別物だと肝に銘じたい

脂肪成分の乏しい血管筋脂肪腫と淡明細胞型腎細胞癌を、深層学習radiomicsノモグラムで鑑別したという論文。

  • 腎腫瘤583例(訓練329例、内部検証131例、外部検証123例)を対象に、2施設で3スライス入力の深層学習radiomicsモデルを開発した
  • 3スライス入力モデルは内部検証AUC0.821、外部検証AUC0.809で、単一スライスモデル(各0.782、0.763)を上回った
  • 検証コホートは画像所見が紛らわしい症例のみに限定した厳しい設定で、臨床情報を統合したノモグラムはAUC0.855(内部)0.823(外部)まで向上した

出典:J Imaging Inform Med / A Three-Slice Deep Learning-Radiomics Nomogram for Challenging Renal Mass Cases: A Double-Center Study.

サトシサトシ
腎臓の画像診断は結局、際どい症例で本領が問われる。そこにAUC0.8台を出してきたのは素直にすごい
論文 画像診断AI 注目 2026-08-11

眼底写真から2〜5年後の緑内障進行を予測するAIモデルを5カ国のデータで外部検証したという論文。

  • 6施設の緑内障外来患者1万3913人、眼底写真16万枚超のデータでモデルを開発し、5カ国のコホートで外部検証した
  • 内部検証でのAUCは最大0.98だったのに対し、5カ国での外部検証ではAUCが0.74〜0.86まで下がった
  • 外部検証での精度低下を踏まえ、著者らはリスク層別や資源配分への活用には前向き評価が必要だとしている

出典:★Lancet Digit Health / Prediction of structural glaucoma progression from baseline fundus photographs using deep learning: a retrospective multicentre study.

サトシサトシ
内部0.98が外部で0.74まで落ちる。この差こそが臨床AIの本当の実力で、そこを隠さず出したのは誠実だと思う

ChatGPTとClaudeに橈骨遠位端骨折の不安定性をX線から判定させた論文。

  • 骨折X線写真20例について、手外科医5人の合議を基準にChatGPTとClaudeの判定一致度を比較した
  • 両モデルとも安定性分類の正答率は0.75(95%信頼区間0.56-0.94)で、個別の判定基準では一致度が低い項目もあった
  • 一部の基準では正答率が偶然に近い水準にとどまり、現時点では補助診断ツールとして使える水準ではないと結論づけた

出典:Hand (N Y) / Can Artificial Intelligence Assess Distal Radius Fracture Stability?

サトシサトシ
Claudeも名指しで「まだ使えない」と書かれる。ここでちゃんと失敗が報告されるのが個人的には信頼できる。

甲状腺結節の超音波画像をChatGPT-5.4とDeepSeek-VL2に読ませてリスク分類の精度を比べたという論文。

  • 病理診断が確定した甲状腺結節206例(良性117例、悪性89例)の超音波画像を、2つのモデルに同じ指示文で読ませた。
  • 悪性判定の正診率はChatGPT-5.4が70.9%、DeepSeek-VL2が57.8%で、判定不能の割合もChatGPT-5.4の方が低かった(6.3%対15.5%)。
  • 感度・特異度の差は統計的に有意ではなく、単施設の後ろ向き研究で、どちらも単独診断には使えないとしている。

出典:Front Digit Health / A retrospective comparative study of ChatGPT-5.4 and DeepSeek-VL2 for C-TIRADS-based risk stratification of thyroid nodules on ultrasound images.

サトシサトシ
数字の差はあっても有意差はない。この手の比較は、勝敗より両方とも単独では使えないという結論の方が大事だ。