規制・実装・医療政策

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富士フイルムメディカルが、自治体のがん検診の二次読影を支援するクラウド「SYNAPSE PCS」を発売したことについて、医療テックニュースが報じました。

  • 対象は胃内視鏡検診と胸部X線の肺がん検診。自治体、医療機関、医師会をつなぎ、画像、問診情報、判定結果を一元管理する
  • 発売の発表は11月4日。自治体は受診状況を一覧で出力し、対象者情報と照合して勧奨や効果検証に使えるという
  • 読影医の不足や検診ごとのシステムの違いを課題とする同社の説明で、負担軽減の効果を示す数字は記事に無い

出典:医療テックニュース / 富士フイルムメディカル、対策型がん検診クラウド読影システム発売 胃・肺がん検診画像を一元管理

サトシサトシ
二次読影の運用は地域の医師会ごとに違うと聞きます。クラウドに揃えるなら、医師会がどこまで乗るかで広がり方が変わりそうです。

米CMSが2027年のメディケア医師報酬規則を確定し、提案より深い引き下げと外部RPM事業者への制限の先送りを決めたことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • 規則は2,468ページ。外部の遠隔患者モニタリング事業者への制限を先送りし、MIPSの従来報告は2031年の評価期間から終える
  • 適格APM以外の換算係数は33.40ドルから32.63ドルへ2.31%減、適格APM参加者は1.83%減。7月の案は1.68%減と1.19%減だった
  • 同日の診察と小手術は低い方の報酬を20%減額する。案の50%減からは緩和された

出典:Fierce Healthcare / CMS finalizes steeper Medicare physician pay cuts for 2027, delays restriction on third-party RPM vendors

サトシサトシ
仕組みは日本の改定と違いますが、重複請求を締める向きは似ています。RPMの制限がなぜ先送りになったのかは、続報で確かめたいです。

オプティムが、医用画像共有サービス「Drs'HotLine」を提供するMediTechの株式を11月2日に取得し、子会社化したという発表。

  • オプティムにとって医療領域で初のM&A。Drs'HotLineは専用機器なしで医療機関間の医用画像を共有できるサービスと説明している
  • 2027年1月提供予定の「OPTiM AI ホスピタルフォン」と組み合わせ、院内の連絡と医療機関同士の画像共有をスマホ1台で行えるようにするとしている
  • 取得額は書かれていない。AIと組み合わせた診断支援サービスは、これから開発を進める段階としている

出典:株式会社オプティム / オプティム、医療領域で初のM&A医用画像共有サービス「Drs'HotLine®」を提供するMediTech株式会社を子会社化

サトシサトシ
画像共有が院内スマホに載ると、端末管理は情シスの仕事に寄ります。現場の便利さと管理の手間、両方の話になりそうです。

電子処方箋の導入時期を診療所がどう考えるかについて、日本医事新報が加藤浩晃氏の解説として報じました。

  • 施設別の導入率は2026年9月時点で、薬局91.8%に対し医科診療所32.2%にとどまる
  • 導入は義務ではなく、国が2025年に示した目標にも導入の期限は明示されていない
  • 電子カルテ導入済みの機関は更改時に電子カルテ情報共有サービスと一体で、未導入の機関は標準型電子カルテ等と併せて進める方針

出典:日本医事新報社 / 電子処方箋,うちはいつまでに導入すべき?:補助の期限と,点数の階段[医療DX、その制度は現場でどうなる?(2)]

サトシサトシ
薬局が対応済みでも、処方元が紙なら使う場面がありません。91.8%と32.2%の差は、薬局の現場の実感に近い数字です。

日本ストライカーの手術支援ロボット「Mako」を使う人工肩関節置換術が11月1日付で保険適用になったことについて、医療テックニュースが報じました。

  • 対応アプリ「Mako Shoulder」は9月に薬事承認を取得。ロボット支援の人工肩関節置換術の薬事承認と保険適用は国内初という
  • 手術はリバース型(RSA)で行う。JOANRの2024年度データでは、人工肩関節置換術は国内で年間約7000例
  • CT画像から3Dの術前計画を作り、術中はロボットが切削器具の操作を補助する。痛みの軽減やQOLの向上は同社の期待としての説明

出典:医療テックニュース / 日本ストライカー、手術支援ロボット「Mako」で人工肩関節置換術が保険適用 国内初

サトシサトシ
CTから術前計画、術中の補助までデータがつながる例です。股関節と膝に続く肩で、導入施設がどこまで広がるかを見ています。

京都府南丹市が医師同乗の診療車を中山間地域の集落へ派遣する試行を来年3月に始めることについて、京都新聞が報じました。

  • 「でかける診療所プロジェクト」として、美山町鶴ケ岡地区で来年3月から試行する
  • 地域の診療所の受診者が減少傾向にあり、潜在的な患者の掘り起こしと、自力で通院が難しい患者の診療をねらう
  • 美山町の面積は340平方キロで市域の半分強。人口は3057人で、合併時から2千人近く減った

出典:京都新聞デジタル / 自力で通院困難な高齢者らへ 京都府南丹市で「医師同乗の診療車」派遣テスト 「切り札」になるか

サトシサトシ
診療車が来ても、薬を取りに行く足の問題は残ります。処方のあとをどう届ける設計なのか、そこを知りたいです。

米国医師会(AMA)が、臨床AIで害が出たときに開発者・医療機関・医師がどう責任を分けるかの枠組みを示したことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • AMAは、既存の賠償責任の枠組みでは医師が防ぎようのないリスクまで負い、患者は救済を求めにくくなるおそれがあるとしている
  • 枠組みは複数の当事者が責任を負いうるとしたうえで、害を防げる立場に応じて責任を割り当て、医師は使用時点で実際に行使できる判断に責任を持つとした
  • 医師は臨床的な検証が不確かなAIの使用を、所属組織から不利益を受けずに断れるべきだとしている

出典:Fierce Healthcare / Who’s responsible when clinical AI goes wrong? AMA weighs in

サトシサトシ
検証の不確かなAIを断る権利まで書いているのが印象的でした。導入を決める側と使う側が違う現場ほど、この線引きは効いてきそうです。

mediVRが、VRを使った運動訓練支援プログラム「mediVRカグラフィードバック」でクラスIIの製造販売承認を取得したという発表。

  • VR空間の目標へ手を伸ばす動作を促し、達成時に視覚・聴覚・触覚で同時にフィードバックする。ハードを含まないソフト単体の医療機器として承認
  • 承認日は2026年10月15日、承認番号は30800BZX00248000。類別は疾病治療用プログラムで、2025年12月の申請から約10か月で承認
  • 価格や提供開始時期はリリースに書かれていない。同社はサイバーセキュリティ対策を含む審査基準に対応したとしている

出典:株式会社mediVR / 株式会社mediVR、「mediVRカグラフィードバック」のクラスII医療機器製造販売承認を取得

サトシサトシ
治療用プログラムで承認まで届いたリハビリ領域の例は貴重です。次は保険でどう評価されるかが普及の分かれ目になりそうです。

日本医師会の松本会長が古川デジタル大臣と会談し、医療機関のサイバー対策や電子カルテについて意見を交わしたことについて、日医ニュースが報じました。

  • 10月15日にデジタル庁で会談した。@linkなどへの不正アクセスを受け、攻撃を受ける前提の備えが必要との考えで一致した
  • 松本会長は、対策の費用や専門人材の確保が医療機関の負担になるとして国の支援を求めた
  • 古川大臣は、標準仕様の電子カルテを通じて必要な情報を閲覧できる環境を整え、導入費用を把握するモデル事業に取り組む考えを示した

出典:日本医師会 / 古川デジタル大臣と医療DXの推進等で意見交換

サトシサトシ
侵入を防ぎきれない前提で話が進んでいるのが印象的です。薬局も同じシステムにつながる以上、費用支援の範囲がどこまでかは気になります。

米電子カルテ最大手のEpicが、患者データへのアクセスを選んで制限し、他社のアプリ開発を妨げているとする調査報道についてSTATが報じました。

  • 元社員、アプリ開発者、病院幹部など50人超に取材した連載の第1回。Epicのアプリマーケットに載る12社の幹部が不利益を受けたと証言した
  • 記事によるとEpicの年間売上は65億ドル超で、米国民の約8割のデータを保持する。データ接続の拒否や高額な接続料が挙げられている
  • Epic側は、連邦法の要件を上回る接続を提供していると説明している

出典:STAT / STAT+: As Epic’s dominance grows, its iron grip is choking innovation in health technology

サトシサトシ
電子カルテを握る会社が周辺のAIまで選ぶ構図は、日本でも標準型電子カルテの設計次第で起こりうる話だと思って読みました。

ヘンリー、レスコ、亀田医療情報の3社が「クラウドネイティブ病院情報システム普及協議会」を設立したという発表。

  • 病院向けにクラウドネイティブ型電子カルテを提供する3社が令和8年10月に設立した。幹事社と事務局はヘンリーが担う
  • 協議会としてクラウドネイティブ型電子カルテの普及に向けた要望書を厚生労働大臣宛てに提出するとしている
  • 背景に国の標準仕様書(令和8年3月公表)と11月からの認証制度がある。12月に公開イベントを行う予定で、活動の詳細は今後発表する

出典:ヘンリー / ヘンリー、病院向けクラウドネイティブ型電子カルテを提供する3社で「クラウドネイティブ病院情報システム普及協議会」を設立

サトシサトシ
競合同士が組んで国に要望を出す形です。中小病院向けの標準仕様が出たあと、大病院向けをどう進めるかが本題になりそうです

JBCCが横浜市医師会と共同開発した災害時医療情報共有システム「YMIS」の稼働について、日本経済新聞がJBCCの発表を掲載しました。

  • 医療機関の診療可否と被災状況、会員医師の安否、救護に協力できる人員を一元管理し、ダッシュボードと地図で可視化するクラウドサービス
  • 2026年9月4日に稼働した。JBCCはパッケージ化して11月下旬から全国の医師会向けに提供し、約1.5カ月で導入できるとしている
  • 横浜市医師会が能登半島地震のJMAT派遣で得た経験をもとに、kintoneやGoogleマップなど複数のクラウドサービスで構築した

出典:日本経済新聞 / JBCC、横浜市医師会と共同で横浜市災害時医療情報共有システム「YMIS」を開発し稼働開始

サトシサトシ
災害時の薬局の開局状況も、こういう地図で共有できると助かります。kintoneで組んで1.5カ月という手軽さは他の地域も検討しやすそうです

米保健福祉省(HHS)が電子カルテなどのヘルスIT認証要件を緩める規則「HTI-5」を確定したことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • 最終規則では認証基準60項目のうち14項目を削除し、7項目を改訂した。2025年12月の案では34項目の削除を提案していた
  • ONCは規制コストを15億ドル超削減できると見込む。AIによる健康データの取得・共有を認めるインフォメーション・ブロッキングの改正案は結論を先送りした

出典:Fierce Healthcare / HHS finalizes rule to ease health IT certification requirements but punts info blocking proposals

サトシサトシ
認証項目を削るのは開発側の負担軽減ですが、STATはセキュリティ要件の緩和として報じています。同じ規則でも見る側で評価が割れますね

内閣府の検討会が、特定機能病院などに医療情報の提供を義務づける新制度の枠組みを取りまとめたことについて、社会保険研究所が報じました。

  • 検討会は10月9日に取りまとめた。特定機能病院や臨床研究中核病院は国の認定事業者への提供が義務、それ以外の医療機関は努力義務とする
  • 当初の対象は保険診療の電子カルテ情報と画像情報。事前通知は不要とし、本人が提供停止を求められる仕組みを設ける
  • 患者の識別には当面、被保険者番号を使う方向。政府は必要に応じて2027年の通常国会への法案提出をめざす

出典:社会保険研究所 / 医療データ利活用の新制度、大規模病院に情報提供を義務づけへ(2026年10月9日)

サトシサトシ
本人同意に頼らない収集は大きな転換です。広告・宣伝への利用禁止が明記された点は、メディア側としても気になります。

電子カルテ情報共有サービスは2027年1月頃に運用開始を目指すものの、全国で広く使えるまで6〜7年かかる可能性があると厚労省担当者が説明したことについて、日経メディカルが報じました。

  • 厚労省の木下栄作参事官が、10月の日本薬剤師会学術大会の分科会で説明した
  • 医療機関のシステム更新に合わせて改修を進める方針で、全国で利用できる環境は6〜7年後を目指すという
  • 患者の同意の下で傷病名、薬剤アレルギー、検査情報などを共有する仕組みで、薬局では検査値を確認できるようになる

出典:日経メディカル / 電子カルテ情報共有サービス、27年開始は「誤解を招く」 広範な普及にはあと6~7年の可能性

サトシサトシ
薬局で検査値が見られるのは大きいのですが、6〜7年と聞くと現場の期待値は下げておいたほうがよさそうです。

韓国保健福祉部とWHOが医療AIの安全で公平な活用を掲げる「AIヘルスケアソウル宣言」を共同発表したことについて、毎日経済が報じました。

  • 10月21日にソウルで開幕した2026世界バイオサミットで発表された。保健福祉部とWHOが医療AIに関する共同宣言を採択した最初の事例とされる
  • 倫理的なAI活用、未充足の医療需要を中心としたR&D投資、リスクに比例した監督体系などを原則として明記した
  • テドロス事務総長の訪韓は2017年の就任後初めて。サミットは第49回世界病院大会と連携して開かれた

出典:매일경제 / テドロス·アダノム·ゲブレイェスス世界保健機関(WHO)事務総長が2017年就任後初めて韓国を訪れ、韓国政府と共にグローバル医療人工知能(AI)規範を盛り込んだ共同宣言を出した。 WHOの首長が訪韓し..

サトシサトシ
宣言自体に拘束力はないものの、規制の議論でアジアから発信する枠組みができたのは見ておきたい動きです。

Health ISAC Japanが、医学論文の執筆・査読・編集で生成AIを使う際の検討事項をまとめた提言を公開したことについて、Dellows Newsが報じました。

  • 投稿者、査読者、編集者の立場ごとに、研究公正性を保つための留意事項を整理した。学会やジャーナルが独自ルールを作る出発点という位置づけ
  • 論点は出力の正確性の確認、利用範囲と目的の透明性、査読の独立性の維持など。機密情報を汎用AIで扱う際のセキュリティ上の注意も補足している
  • 同団体は提言のオンライン説明会を開く予定で、開催日は別途告知するとしている

出典:Dellows News / Health ISAC Japan、医学論文での生成AI安全利用に向けた提言を公開

サトシサトシ
査読中の原稿を汎用AIに貼るのは、未公表データを外に出すのと同じなんですよね。メディアの編集側でも同じ線引きが要ると感じます。

ヘンリーが、厚生労働省の「医科診療所及び中小病院向け電子カルテの標準仕様に係る認証制度」に、受付初日の11月1日に申請するという発表。

  • 認証制度は2026年10月16日に公表され、11月1日に施行。要件には単一コードベースのマルチテナント方式、稼働率99.9%以上、直近1年で30施設以上の稼働実績が含まれる
  • 同社によると、Henryの直近1年の稼働率は99.943%、稼働施設は30以上で約8割が地方の病院
  • 導入事例として、そのべ病院で月間の診療報酬収入が導入前の1.3倍になったと同社は説明している

出典:ヘンリー / ヘンリー、厚労省「電子カルテ標準仕様に係る認証制度」受付初日に申請へ

サトシサトシ
認証の要件に稼働率や施設数まで数字で入ったのは大きいと思います。更新時期の病院は、まず認証の有無で候補を絞れそうです。

中小病院・診療所向け電子カルテの認証制度で、サイバーセキュリティー対策も審査するという上野厚生労働相の会見発言について、日本経済新聞が報じました。

  • 上野厚労相は20日の会見で、2027年春に始まる認証制度で脆弱性診断などの実施状況の結果も審査すると述べた
  • 要件には、事業者が安全性を自己評価する「医療情報セキュリティ開示書」の医療機関への提出、ペネトレーションテスト、定期的なパッチ適用が含まれる

出典:日本経済新聞 / 電子カルテの認証取得、サイバーセキュリティーも審査 上野厚労相

サトシサトシ
ペネトレーションテストまで要件に入るのは踏み込んでいます。中小の病院が自前で確認しにくい部分なので、認証が目安になると助かります。

PreMedが、受託先クリニックのレセプト点検を毎晩全件で自動化する「レセプトニスト」を本格稼働させたという発表。

  • KAIZENグループの婦人科2院とオンライン診療で稼働。2026年6月から毎月の提出で使いながら作り込んできた
  • 月初からの診療を毎晩すべて点検し直し、人に届くのは病名追加や算定可否など判断が要る例外だけ。月末の作業が基本不要になるのは会社側の説明
  • 算定漏れの候補も毎晩探すが、算定するかは医師と医事が決める。今後は予約システムや開発中の電子カルテとつなぐ予定

出典:PreMed株式会社 / PreMed、クリニックのレセプト点検から提出までを自動化。毎日の全件自動点検で月末のレセプト作業をゼロに。

サトシサトシ
点検を月末にまとめず毎晩に割るという発想が地味に効きそうです。薬局の調剤報酬でも同じ悩みを聞くので、横に広がるか見ていたいです。

看護職員が利用者宅で医師のオンライン診療を補助する「D to P with N」を介護報酬で新たに評価する厚労省案について、介護ニュースJointが報じました。

  • 厚労省は10月19日の介護給付費分科会で、訪問看護の新たな評価としてD to P with NとICTによる情報連携の2つを提案した
  • D to P with Nは今年度の診療報酬改定で評価されており、介護保険では5月の通知で暫定的な扱いが示されていた
  • 厚労省は年内にも施策の大枠を固める予定としている

出典:介護ニュースJoint / 訪問看護、オンライン診療の補助を新たに評価 厚労省提案 ICTの情報連携も

サトシサトシ
診療報酬で先に付いた評価が介護側にも追いつく流れです。訪問看護の現場で、看護師さんが端末を持って入る場面がもっと普通になりそうです。

社会保険診療報酬支払基金が改組され「医療情報基盤・診療報酬審査支払機構」として10月1日に発足したことについて、老施協デジタルが報じました。

  • 令和7年成立の改正医療法等にもとづく改組で、審査支払に加えて医療DX推進の中心的な役割を担う
  • 電子カルテや電子処方箋の普及、オンライン資格確認の基盤システムの管理・運用を行い、医療情報化の中期計画を策定する
  • 最高意思決定機関として、従来の理事会に代わり「運営会議」を置く

出典:老施協デジタル / 医療情報基盤・診療報酬審査支払機構が発足、医療DXの司令塔に

サトシサトシ
名前が長くて覚えにくいのですが、電子処方箋もオン資もここが持つことになります。薬局への連絡や通知の出どころが変わるので、名前だけは押さえておきたいです。

AI医療機器の認証を手がけるScarletが、Headline主導のシリーズBで5,000万ドルを調達したことについて、BRIDGEが報じました。

  • EU MDRとUK MDRにもとづく民間の認証機関で、FDAの第三者審査プログラムの申請も審査できる
  • 顧客は新しいAI機器の認証期間を1年以上短縮したと同社は説明する。Tortus AIのアンビエント音声技術のUKCAクラスIIa認証も手がけた
  • 調達資金は専門家チームの拡充と、米国とアジア太平洋地域での事業拡大に充てる

出典:BRIDGE(ブリッジ) / AI医療機器の認証を手がけるScarlet、Headline主導のシリーズBで5,000万ドルを調達

サトシサトシ
AIそのものより、AIを通す認証の側にお金が集まっているのが今っぽいです。頻繁に更新されるAIをどう審査し直すかは日本でも同じ課題です。

政府が医療や建設を中心に、AI導入に向けて責任範囲の明確化や被害救済のルールを整備する方針について、日本経済新聞が報じました。

  • 医療や建設の分野を中心にAI導入を促す計画を年内にまとめる方針で、22日に初会合を開く「AI・デジタル改革推進会議」で議論する

出典:日本経済新聞 / 医療や建設、AI導入へ政府がルール整備 責任明示・被害救済など

サトシサトシ
AIが関わった判断で誰が責任を持つのかは、現場が導入をためらう一番の理由だと感じます。会議でどこまで具体的に線を引くのか見ておきたいです。

富士通Japanが厚生労働省の標準仕様に対応したクラウドネイティブ型電子カルテを2027年4月から提供する予定について、Dellows Newsが報じました。

  • 富士通Japanは診療所・中小病院向け電子カルテの標準仕様認証制度の要綱公表を受け、開発中のシステムを同仕様に対応させる作業に2026年10月16日に着手した
  • 中小規模病院向けは2027年4月の提供開始を予定し、電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスとの連携も計画している
  • 大規模病院向けのクラウドネイティブ型は2028年度中の提供を目指すとしている。記事は富士通Japanの発表をもとに作成されている

出典:Dellows News / 富士通Japanが標準仕様対応の電子カルテを開発へ 2027年4月提供開始予定

サトシサトシ
電子カルテ情報共有サービスに対応すると、薬局側で見える情報も変わってきます。中小病院の入れ替え時期と2027年4月がどう重なるかが気になります。

米国医師会(AMA)が臨床機能を担うエージェント型AIのためのガバナンス枠組みを公表したことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • 枠組みはAMAのCenter for Digital Health and AIが作成し、臨床上の権限は「エビデンスで獲得し、実績で維持すべき」との考え方を軸にしている
  • AIの臨床上の役割の定義、性能と安全策の検証、権限の上限設定、利用に伴う責任の所在の4点に取り組むとしている
  • AMAはこれをもとに賠償責任、免許、規制のあり方について医師、開発企業、政策立案者と協議する方針

出典:Fierce Healthcare / American Medical Association rolls out governance framework for agentic AI solutions

サトシサトシ
権限を実績で段階的に広げるという考え方は、新人薬剤師に任せる業務を増やしていく流れと似ています。日本の医師会や学会がどう応じるかも見ていきたいです。

政府がゲノム・医療・金融の機微情報を第三者に提供する際に国の事前審査を導入する方向で検討していることについて、読売新聞が報じました。

  • 政府は10月16日の経済安全保障法制に関する有識者会議で、機微情報を大量に扱うゲノム・医療・金融の事業者に国の事前審査を導入する案を示した
  • 審査の対象はデータの処理・保存を行う情報システムの契約や、血液など生体試料・情報の提供。来年の通常国会に経済安保推進法改正案の提出を目指す
  • 有識者会議は年内にも提言をまとめる予定で、政府はAI開発などデータ利活用との両立を図るとしている

出典:読売新聞 / 安全保障上重要なゲノム・医療・金融の3分野対象、重要情報の流出防ぐ「データセキュリティー」強化へ

サトシサトシ
情報システムの契約まで審査対象になると、クラウド型の電子カルテやAIサービスを選ぶ際の確認項目が増えそうです。二次利用の議論とどう整合させるのか気になります。

米ARPA-Hが心不全患者を支える臨床AIエージェントのFDA承認を目指す「ADVOCATE」の契約先を決めたことについて、JST研究開発戦略センターが報じました。

  • 4年間で総額6,270万ドルのプログラムで、初年度は最大3,370万ドルを投じる。ARPA-Hの発表は2026年9月9日
  • 患者向けAIエージェントはAtman Health、Tempus AI、Updocが開発し、監督AIはスタンフォード大学が担う。Kaiser Permanenteが21の医療センターで導入を進める
  • 成功すれば心不全だけで年間推定280億ドルの費用削減になるとARPA-Hは見込む。期間中からFDAと規制の枠組みを作る

出典:科学技術振興機構(JST) / ARPA-H、FDA承認を目指す血管診療向け臨床AIの開発に着手|海外記事検索|研究開発戦略センター(CRDS)

サトシサトシ
AIを監督するAIまで最初から予算に入っているのが印象的です。承認と診療報酬の道筋を同時に作る設計は、日本でも参考になりそうです。

厚生労働省が、AIで健保組合の加入者の健康課題を分析し保健事業を提案するシステムを構築する方針について、産経新聞が報じました。

  • 健保組合が加入者の健康課題を入力すると、過去の保健事業の実績データをもとにAIが効果的な取り組みを提示する仕組み
  • 2028年度から試行し、2030年度の本格運用を目指す。基盤整備などの経費として2027年度予算の概算要求に50億円を盛り込んだ
  • 例として、夜勤が多く生活習慣病の割合が高い組合には、夜勤時の食事指導や階段利用の推進を勧める想定とされる

出典:産経ニュース / 予防医療推進、AIが健保加入者の健康課題分析 2030年度本格運用へシステム構築

サトシサトシ
健保の保健事業はウオーキングイベントの印象が強かったので、データから打ち手を出す仕組みは興味深いです。50億円の基盤がどう使われるか見ていきます。

電子処方箋の導入補助について、医療機関の導入期限が2027年3月末まで延びたと日本医事新報が報じました。

  • 厚労省は2026年9月30日までとしていた医療機関の導入期限を2027年3月31日まで延長した。申請期限は2027年9月30日の予定
  • 補助上限は診療所27.1万円、病院135.3万円、大規模病院200.7万円。院内処方機能も同時導入する場合は上限が上がる
  • 薬局の導入期限は2026年9月で終了とした。厚労省は認証クラウド型電子カルテの導入支援などを2027年度に検討している

出典:日本医事新報社 / ■NEWS 電子処方箋の導入補助、医療機関の導入期限を「2027年3月」まで延長

サトシサトシ
医療機関は延長、薬局は終了と分かれたのが目を引きます。電子カルテ側の支援策とセットで更新時期を考える病院が増えそうです。

韓国でAI医療機器の許認可が増える一方、関連する異常事例の報告が3年以上1件もないことについて、毎日経済が報じました。

  • 国会保健福祉委員会のホ・ジョンシク議員が食品医薬品安全処から受け取った資料による。AI基盤ソフトウェア医療機器の許可・認証・申告は2023年62件、2024年108件、2025年157件
  • 2023年から累積382件に達したが、2023年から2026年6月までAI・デジタル医療機器の異常事例報告は0件。同期間の新技術医療機器全体では27件だった
  • 実際に異常が起きていないのか、報告体系に反映されていないのかは統計からは判別できないと記事は指摘している

出典:매일경제 / 疾病診断と映像判読などを助ける人工知能(AI)医療機器が急速に増えているが、関連異常事例報告は3年以上1件も受け付けられていないことが分かった。 AI技術の医療分野活用が拡大する中で、ソフトウェアエラ..

サトシサトシ
薬の副作用も、報告の仕組みが知られていないと件数はなかなか上がりません。ソフトの誤判定を誰がどこへ届けるのか、決まっていない現場は多そうです

米CMSのヘルステック関係者向けSlackがAI企業とMedicare政策を近づけていたとするKFF Health NewsとCBSの調査について、remioが報じました。

  • Slackの参加者は約1700人に増え、Microsoft、OpenAI、Anthropic、Apple、Googleや投資家が参加した。医師、病院、患者団体の参加はごく少数だったとされる
  • 2月の会合には少なくとも35の業界組織とFDAが参加し、患者向け対話型AIを扱ったが、FDAの公開カレンダーには載らなかったと報じられている
  • CMSは2026年4月にMedicare App Libraryを公開した。CMSはこのSlackが政策諮問の場であるとの見方に反論している

出典:remio / CMSのヘルステックSlack、AI企業にMedicare政策への近道を提供

サトシサトシ
公的なアプリ一覧に載ること自体が信頼の印として働く、という指摘は日本のPHRの認定でも同じことが起きそうです

電子カルテなどの診療データを、患者への事前通知なしで外部提供できるよう大病院に一部義務づける政府の検討について、日本経済新聞が報じました。

  • 政府は診療データを医薬品や治療法の開発で使いやすくするため、提供を一部義務とし、事前通知をなくして不同意を別に申し出る仕組みの新設を検討している
  • 現行の次世代医療基盤法では、医療機関が外部提供する際に患者へ事前通知し、不同意がなければ渡す形で、通知のない提供は法律に反する

出典:日本経済新聞 / 患者通知なく診療データ提供、大病院に義務づけ 創薬活用へ政府検討

サトシサトシ
オプトアウトの手続きが通知なしになると、病院側の事務はかなり軽くなります。患者さんへの説明をどこが担うのかは、薬局の窓口にも関わってきそうです

689Cloudが、診療情報提供書やDICOM画像をGmailやOutlookから暗号化して送れる医療機関向けサービス「SecureMail-M」の提供を始めたという発表。

  • ファイルは添付せず国内データセンターに保管し、閲覧リンクを送る。受信者はメールアドレスとワンタイムPINで認証してブラウザで閲覧する。
  • 埼玉医科大学国際医療センターが先行導入し、患者の来院前に紹介先へ画像を共有できるとしている。国内100医療機関への導入を目指す。
  • 価格はオープン。3省2ガイドラインへの対応は同社による対応で、第三者機関の認証ではないと注記している。

出典:689Cloud PTE Ltd. / CD-ROMやFAXに代わる医療DXデータ共有へ、689Cloudが「SecureMail-M」を提供開始

サトシサトシ
CD-ROMを焼いて患者さんに持たせる運用はまだ多いので、メールソフトだけで受け取れるのは連携先を広げやすいですね。誤送信後に止められる機能は心強いです。

米ユタ州が、AIがニキビの患者を評価し人の事前確認なしに新規処方まで行う試験運用を認める方針について、STATが報じました。

  • スタートアップのNolla Healthが、問診と皮膚の写真から軽度〜中等度のニキビを評価し、低リスク薬のリストから処方の可否を判断するサービスを州内で始める。
  • 当初はAIの判断を医療者が確認して処方に署名するが、将来は確認なしの処方を認める可能性がある。同社は昨年450万ドルを調達したと発表している。
  • 州のAI政策室が規制を免除して試験を監督する「AIサンドボックス」の拡大の一環。批判を受け、企業の主張を第三者が監査する仕組みも求める。

出典:STAT / STAT+: Utah plows ahead with more health AI pilots for prescriptions, women’s health

サトシサトシ
薬剤師としては、処方の最終判断から人が外れる設計がどこまで許されるのかが気になります。対象を低リスク薬に絞っている点は現実的です。

医療データ連携のDatavantがID.meと組み、患者の診療記録の請求にデジタルの本人確認を組み込むことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • Datavantの患者向け記録請求ツールの入口にID.meの再利用できるデジタル資格情報を組み込み、手作業の本人確認を減らす。
  • ID.meによると、このツールでID.meを使う患者の約73%がすでに認証済みで、新たにアカウントを作らずに済むという。
  • Datavantは8万超の病院・診療所とつながり、ID.meは23の連邦機関と100超の医療機関が使い、利用者は1億7500万人超としている。

出典:Fierce Healthcare / Datavant, ID.me partner on digital identity verification for medical records

サトシサトシ
記録の開示請求は、本人確認の手間が地味に重い業務です。マイナンバーカードで同じことをやれるかという視点で読むと面白い話です。

横浜市の株式会社まいまいが、医療機関のシステム選定や導入を支援する「よりそいDX 医療システムコンサル」の提供を始めたという発表。

  • 電子カルテや予約システムの選定、ベンダーとの要件整理・見積精査、院内ネットワーク整備を、現役のシステムエンジニアが継続して支援する。
  • 料金は月額5万円からの定額制で、月1回の定期ミーティングを行う。特定の課題だけを相談するスポット相談は5,000円から。
  • 特定の製品を販売しない立場で医療機関側に立つと同社は説明している。神奈川県内を中心に、全国オンラインで相談を受ける。

出典:株式会社まいまい / 院内システムの意思決定に伴走。株式会社まいまいが医療機関向け「よりそいDX® 医療システムコンサル」を提供開始

サトシサトシ
ベンダーの見積が妥当か判断できないという悩みは、クリニックでも薬局でもよく聞きます。中立の相談先はありがたい存在です。

AIは国内のどの医師よりも情報に通じたセカンドオピニオンになるという米保健福祉長官ケネディ氏の発言に、医師団体が反発したことについてFierce Healthcareが報じました。

  • ケネディ長官はMAHAサミットで、AIがマスクやワクチンに関する専門家の助言を正すかもしれないとも述べた
  • 米国医師会など6団体は共同声明で、AIが本質的に医師より情報に通じているとの発言は患者の信頼を損なうおそれがあると反論した
  • 記事によると、政権は医療でのAI活用を加速させており、臨床AIはCMSの最重要戦略の一つになっている

出典:Fierce Healthcare / RFK Jr.'s AI claims spark physician backlash as debate over medical AI intensifies

サトシサトシ
技術の議論というより、AIを専門家への不信の道具に使う話になっているのが気がかりです。現場の導入議論とは切り分けて読みたいです。

医療AI推進機構が次世代医療基盤法に基づく認定作成事業者の認定を取得したことについて、インナビネットが報じました。

  • 認定匿名加工医療情報作成事業者と認定仮名加工医療情報作成事業者の認定を取得した。全国で4例目、単独事業者としては初
  • 医療機関の診療情報を研究開発用のデータセットに整え、医療AIの開発企業や研究機関に提供する事業を始める
  • CT・MRIの画像や手術・内視鏡の動画像を、診断や検査結果、治療経過と組み合わせたデータセットに注力するとしている

出典:インナビネット / 医療AI推進機構,次世代医療基盤法に基づく認定を取得

サトシサトシ
レセプト中心だった公的データに対して、内視鏡や手術の動画まで扱うという点が新しいところです。どれだけの病院が提供側に回るかが規模を決めそうです。

医療AI推進機構(MAPI)が次世代医療基盤法に基づく認定匿名加工・仮名加工医療情報作成事業者の認定を取得したという発表。

  • 医療機関の診療情報を研究開発向けデータセットに整え、医療AIの開発企業や研究機関に提供する事業を始める
  • 認定作成事業者としては全国で4例目、単独事業者としては初めてと同社は説明している
  • CT・MRI画像や手術・内視鏡の動画像を、診断や検査結果、治療経過と組み合わせたデータセットの整備に注力するとしている

出典:医療AI推進機構(MAPI) / 医療AI推進機構、次世代医療基盤法に基づく認定を取得

サトシサトシ
レセプト中心のNDBでは届かない画像や動画が対象なのが特徴だと思います。データを出す側の医療機関がどれだけ集まるかで価値が決まりそうです。

米国の雇用主と保険者でデジタルヘルスの成果連動型契約が主流になったとするPHTIの調査について、Fierce Healthcareが報じました。

  • PHTIが保険者・雇用主・医療機関でデジタルヘルスの購入を担う321人に、購入方針やAI導入、契約について尋ねた
  • 成果連動型の契約を使う割合は雇用主68%、保険者55%。契約の85%が料金の4分の1以上を成果に連動させていた
  • 医療機関のAI導入は記録業務とアンビエント型スクライブが先行し、71%が何らかの形で導入、41%は全院で運用していた

出典:Fierce Healthcare / Employers increasingly tie digital health payments to outcomes, PHTI survey finds

サトシサトシ
成果を確かめられないと答えた購入側が38%いる点が、成果連動払いの難しさをよく表しています。払う側が自分で検証できる仕組みが鍵になりそうです。

AIレセプト業務支援SaaS「Reze」を提供するmutexがシリーズAで資金を調達したことについて、BRIDGEが報じました。

  • Rezeはレセコンや電子カルテのデータを取り込み、算定漏れや請求内容の不備をAIが検知して医事課の点検を支援する
  • 調達額は2億8,160万円で、累計は3億4,160万円。エムティーアイ、SBIインベストメント(MEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合)、日本経営が出資した
  • 現在は請求前の点検が中心で、今後はレセプトの作成から提出までの自動化を想定していると同社は説明している

出典:BRIDGE(ブリッジ) / mutex、医療機関向けに AI レセプト業務支援「Reze」でシリーズA・2.8億円調達

サトシサトシ
卸、コンサル、ヘルスケアIT企業が並んで出資しているのが特徴です。医事課の人手不足はどこも深刻なので、導入の広がり方を見ていきたいです。

オランダの病院で、電子カルテの成熟度の高さが財務や運営の成績に結びつくかを7年分のデータで調べた論文。

  • 2017〜2023年の病院年次報告(年66〜74病院、最大498病院年)とHIMSS EMRAMステージ6・7の認定を結びつけ、混合効果モデルで分析した
  • 利益率、総資産利益率、在院日数、欠勤率のいずれも、成熟度の高さと有意な関連はなかった
  • 患者数は当初多く見えたが(P=.008)、多重比較の補正後は有意でなかった(補正後P=.44)

出典:J Med Internet Res / Impact of Digitalization on Performance of Dutch Hospitals: Longitudinal Quantitative Study.

サトシサトシ
システムを入れれば成績が上がるわけではない、というのは取材していても実感します。何をどう使ったかまで踏み込んだデータを見てみたいです。

2026年版厚生労働白書で、医療・介護の担い手不足への不安とAI導入への考えが示されたことについて、TBSが報じました。

  • 厚労省の昨年度の調査で、医療分野の担い手不足に不安を感じる人は74.5%、介護・福祉分野では81.3%だった
  • 医療や介護の現場にAIやロボットを導入することには、70%以上が肯定的に答えた
  • 白書は、2040年ごろに向けてAIやロボットの活用で業務の効率化と生産性の向上を進めることが重要だとしている

出典:dメニューニュース / 「医療・介護分野の将来の担い手不足に不安」と7割以上の人が回答 2040年頃に高齢者人口ピーク 現場にAIやロボット導入に7割以上が肯定的な考え 厚生労働省

サトシサトシ
7割が肯定的というのは、現場より利用者側の方が先に受け入れているのかもしれません。導入費用を誰が持つかの議論はまだこれからです。

米保険団体BCBSAが、病院のAIコーディングで入院請求の重症度が上がったとする白書を出したことについて、XenoSpectrumが報じました。

  • BCBSAは重い症例に分類される入院請求が2023年初めの約37%から2025年末に約40%へ上がり、2年で約9億4,200万ドルの追加支出が生じたと推計した
  • 主要腸手術で重症度が大きく上がった病院群は、ICU利用率や輸血率が他の病院より高くなかった。BCBSAはAIツールの関与の可能性を指摘している
  • 白書は査読を経ておらず、各病院のAI導入の有無のデータもない。米国病院協会は患者の高齢化などを挙げて反論している

出典:XenoSpectrum / AIが「請求できる病名」を拾いすぎる?9.4億ドル増で米保険業界が病院の「重症化請求」を問題視

サトシサトシ
記録支援AIが病名を拾い漏らさなくなるのは現場には良い話ですが、払う側から見ると請求が増えて見えます。日本のDPCでも同じ議論は起こりそうです。

病院のAIによる診療報酬コーディングで、同程度の医療への請求が増えたとする米BCBSAの分析について、Fierce Healthcareが報じました。

  • BCBSAの請求データ分析で、加盟プランの医学的に複雑な入院の割合は2023年初めの37%から2025年末に40%へ上がった
  • BCBSAは2年間の追加費用を約9億4,200万ドルと推計し、うち6億5,300万ドルが副傷病名による上位DRGへの移行分だとしている
  • BCBSAは、ICU利用や輸血など提供された治療の強度には対応する変化が見られなかったと説明している

出典:Fierce Healthcare / Hospitals' use of AI coding tools cost BCBSA plans $942M more for similar care: analysis

サトシサトシ
記録が正確になったのか、請求が盛られたのかは立場で見え方が逆になります。日本のDPCでも同じ議論が起きそうです。

医療機関の余剰医薬品を必要な施設へつなぐ9lioneが、株式投資型クラウドファンディングで2,000万円超を集めたという発表。

  • シリーズAエクステンションとしてFUNDINNOで募集し、9月22日時点の応募額は2,169万7,830円
  • 目標募集額499万9,500円に対して434%に達したとしている
  • 登録医療施設は1,200施設以上、年間流通総額は20億円を超えたと同社は説明している

出典:クリオネ / 医薬品流通DXの9lione、FUNDINNOで応募額2,000万円を突破。目標募集額の400%超を達成

サトシサトシ
限定出荷が続くなかで、余っている薬を動かす仕組みは薬局側にも切実です。流通額20億円は思ったより大きいです。

医療機関向けSaaSのレイヤードが東証スタンダード市場に上場したことについて、日本経済新聞が報じました。

  • 9月25日に上場し、初値は2,230円で公開価格1,400円を59%上回った。終値は2,111円だった
  • 毛塚牧人社長は記者会見で、中期的に売上高を年率20%伸ばしたいと述べた

出典:日本経済新聞 / レイヤード上場、毛塚社長「医療機関のDXで年20%成長目指す」

サトシサトシ
医療DXの会社に市場がこれだけ期待を乗せるのは、業界の側から見ても追い風に感じます。

ドイツの全国オプトアウト型電子カルテの導入初期を、外来医療者への聞き取りで調べたという論文。

  • ドイツで2025年に始まった全国統一の電子患者記録(ePA)について、外来医療者49人に半構造化面接を行った
  • 技術の不安定さや診療システム間の相互運用性不足が障壁となり、組織内の学習環境や情報共有が普及を後押ししていた
  • 医療者の抵抗ではなく組織的・技術的条件が普及を左右しており、導入するだけでは定着しないと結論づけた

出典:J Med Internet Res / Early Implementation of a Nationwide Opt-Out Electronic Health Record for Outpatient Care in Germany: Qualitative Semistructured Interview Study.

サトシサトシ
電子カルテは配って終わりではなく、現場の運用体制まで整えて初めて根付くという話です。日本にも通じる示唆だと感じます。

マイナ保険証の経過措置終了に伴う「資格確認書」を巡る混乱について、FNNプライムオンラインが報じました。。

  • 後期高齢者の従来保険証の経過措置が7月に終了し、8月から受診にはマイナ保険証か資格確認書が必須になった
  • 資格確認書の交付基準は自治体ごとに分かれ、利用実績を考慮せず全員には交付しない自治体が14都道府県にのぼる
  • 資格情報のお知らせのみで受診しようとする例が相次ぎ、保険証代わりにならず10割負担を求められる場合がある

出典:FNNプライムオンライン / 『マイナ保険証』問題 期限切れ保険証も使える『暫定措置終了』で 患者から「何をもっていけばいいの?」問い合わせ急増 「資格情報のお知らせ」だけで受診しようとする人も

サトシサトシ
制度が変わるたびに現場と患者さんの混乱が増える構図です。窓口対応の負荷は薬局にも波及しかねないと感じます。

古川デジタル大臣の就任会見で示された医療AXと医療情報の2次利用の方針について、smartwatchlife.jpが報じました。

  • 9月18日に就任した古川氏は、AIの出口として医療を挙げ、現在進めている医療DXを医療AXにしたいと会見で述べた
  • 医療情報の2次利用は次世代医療基盤法の改正を視野に検討会で議論中で、9月中の取りまとめと来年の通常国会を目指すとした
  • 着手する分野や工程は会見では示されていないと同記事は指摘している

出典:smartwatchlife.jp / 古川大臣の就任で日本のAI政策はどう変わるのか|医療DXを医療AXへと語り医療情報の2次利用は来年の通常国会を目指す

サトシサトシ
2次利用の法整備は、医療系の情報を扱う事業者にも関わる話です。9月中の取りまとめ内容を待ちたいところです。

電子カルテのCEホールディングスのTOB成立と上場廃止の見込みについて、日本経済新聞が報じました。

  • 投資ファンドの日本企業成長投資(NIC)が8月6日から9月17日にTOBを実施し、買い付け価格は1株1650円。応募は762万4702株で、買い付け予定数の下限376万8300株を上回った
  • 杉本会長からの買い付け分と合わせ、SPCの議決権割合は54.42%。CEHDは東証スタンダードと札幌証券取引所から上場廃止となる見込み
  • 同社は短期的な業績にとらわれず、ヘルスケア分野でテクノロジーを活用した事業を加速させる方針と報じている

出典:日本経済新聞 / 電子カルテのCEHD、TOB成立で上場廃止へ

サトシサトシ
電子カルテ大手が非上場になる動きです。導入側としては、今後の開発方針や価格の動きが気になるところですね。

古川俊治デジタル相が就任会見で医療分野のAI活用や医療データ制度に触れたことについて、日経クロステックが報じました。

  • 古川氏は医師と弁護士の経験に触れ、AI活用の成果が期待される分野として医療を挙げた
  • 医療等情報の利活用に関する内閣府の検討会は次世代医療基盤法の改正を視野に議論中で、9月中の取りまとめを目指すと説明した
  • 政府は法改正が必要な場合、2027年の通常国会への法案提出を目指すとしている

出典:日経クロステック / 古川デジタル相、医師・弁護士経験生かし「人に優しいデジタル社会」目指す

サトシサトシ
医療データの利活用は、法改正の時期が見えてきました。現場や事業者が動くのは取りまとめの中身次第ですね。

古川俊治デジタル相が就任会見で医療分野のAI活用に言及したことについて、日経クロステックが報じました。

  • 医療等情報の利活用を検討する有識者会議について、次世代医療基盤法の改正を視野に、9月中の取りまとめを目指すと説明した
  • 法改正が必要な場合、政府は2027年の通常国会への法案提出を目指すとしている

出典:日経xTECH / 古川デジタル相、医師・弁護士経験生かし「人に優しいデジタル社会」目指す

サトシサトシ
医療データの利活用は制度が動かないと進みません。会議の取りまとめ待ちです。

千葉大学などの研究チームが、5週間のデジタル認知行動療法アプリと睡眠薬ゾルピデムを比較した医師主導治験の結果を発表したという発表。

  • 不眠症患者24名を対象に、2023年9月〜2025年2月にアプリ群とゾルピデム5mg群を比較する医師主導治験を実施したとしている
  • アプリ群は入眠時間が平均約20分短縮しゾルピデム群と同等の効果。終了5週間後の追跡ではアプリ群がさらに29.02分短縮したとしている
  • 副作用はゾルピデム群で日中の眠気が1件、アプリ群はゼロだったとしている。対象24名の探索的治験で大規模検証は今後としている

出典:国立大学法人千葉大学 / 認知行動療法を取り入れた不眠症治療アプリの効果を医師主導治験で確認―5週間で不眠症状を軽減できる医療機器プログラムが新たな選択肢に―

サトシサトシ
24人の探索的治験なので過大評価は禁物だが、薬に頼らない選択肢の治験データが積み上がった意味は大きい。

厚木市消防本部が、音声入力と生成AIで傷病者情報を自動入力する救急情報共有システム「NSER mobile」の本格運用を10月20日から始めるという発表。

  • 救急隊がiPadで収集した傷病者情報を医療機関へリアルタイム共有する仕組みに加え、音声テキスト化と生成AIによる自動入力・マッピング機能を導入する
  • 厚木市の令和7年の救急出動件数は14,978件で過去最多を記録しており、照会時間の短縮と隊員の記載負担軽減を狙うとしている
  • NSER mobileは全国89地域・人口カバレッジ1200万人以上で運用実績があり、効果は今回の導入で今後検証される

出典:TXP Medical / 厚木市、救急DXを推進―消防本部および市内・連携医療機関にて「NSER mobile」本格運用開始

サトシサトシ
救急DXは地味だけど効く分野。件数が過去最多という背景込みで見ると、自治体側の切実さが伝わってくる。

FDAのサイバーセキュリティ規制強化後、AI搭載医療機器の承認期間がどう変わったか分析したという論文。

  • 2000年〜2026年の510(k)承認記録8万3675件を対象に、AI搭載機器とそれ以外を比較する差分の差分分析を行った
  • 規制強化後、市場全体では承認期間に有意な変化がなかったが、AI搭載機器では約24%長期化した(p<0.001)
  • 遅延は画像診断・放射線治療計画分野の5コードに集中しており、AI機器全般ではなく特定分野の規制対応に起因する可能性が高い

出典:J Imaging Inform Med / Networked Radiology Imaging and Treatment Planning Systems and FDA Cybersecurity Regulation: A Difference-in-Differences Analysis of 510(k) Clearance Delays.

サトシサトシ
規制対応の負担が特定分野に偏るなら、AI医療機器の実装コストは分野ごとに変わってきそうです

がんゲノム医療のエキスパートパネルを支援するプログラム医療機器について、テンクーが製造販売承認を申請したという発表。

  • 2023年に厚労省の優先審査対象品目に指定されたプログラムで、2026年9月8日に承認申請を行った
  • 対象となるがんゲノムプロファイリング検査は、2019年の保険適用開始から累計14万1241人が受検している
  • 現時点では未承認の医療機器であり、申請は承認取得を保証するものではないと自社が注記している

出典: テンクー / テンクー、がんゲノム医療のエキスパートパネルを支援するプログラム医療機器の製造販売承認を申請

サトシサトシ
承認申請の段階でニュースになるのは、がんゲノム領域でのSaMD周りの競争が活発だからでしょう

カタルーニャ・ノルウェー・シンガポール・クイーンズランドの医療AI導入戦略を比較したという論文。

  • 4つの医療システムを対象に、文書・関係者インタビュー・フォーカスグループを通じた国際比較の質的研究を行った
  • 60件の文書、34件のインタビュー、5回のフォーカスグループ、計50名の関係者データから、AI普及の速度は地域のデジタル戦略や資金構造の違いに強く左右されると示された
  • トップダウンかボトムアップかという二分法ではなく、多層的な調整のプロセスとして普及を捉える必要があると論じた

出典:J Am Med Inform Assoc / International qualitative case studies of system-level approaches to promote the development, adoption, and implementation of artificial intelligence in healthcare.

サトシサトシ
僕としては、現場のツールより先に資金の流れと制度設計で普及速度の大半が決まるという指摘が一番納得できる。

脳梗塞を経験した医師のクリニックでAI×DXの運営支援を始めたという発表。

  • 大阪府茨木市のクリニックで、メドレーのクラウド診療基盤CLINICSとAIを使った経営・業務支援を2026年9月1日に開始した
  • 予約や問診のオンライン化に加え、マニュアル作成や経営分析などにAIを活用し、院長個人に依存しない運営体制を目指すとしている
  • 同社はこのモデルを承継クリニックのケースの一つと位置付け、今後全国のクリニックへ展開する方針としている

出典:エクイタスメディカル株式会社 / 「医師が病気を経験しても、地域医療を途切れさせない」~エクイタスメディカル、茨木こうもと内科クリニックでDX・AIを活用した次世代クリニック運営モデルを開始~

サトシサトシ
後継者不足のクリニックを、テクノロジーで支える承継モデルとして筋がいい発想だと思う。数を増やせるかが次の焦点だ。

2026年度診療報酬改定に対応した外来データ提出加算向けクラウドサービスを全国のクリニック向けに本格展開するという発表。

  • レセコン連携やレセプト(UKEファイル)の取り込みにより外来様式1(FF1)の作成を支援するクラウドサービスで、現役の開業医が自院運用をもとに開発した
  • 充実管理加算や2026年度版の外来データ提出加算など5種のモードに対応し、料金は月額4,980円(税抜)、契約月は無料とした
  • 電子カルテやレセコンを置き換えるものではなく、既存の運用に乗せて提出業務のみをクラウド化する位置づけとしている

出典:メディトク株式会社 / 【2026年度改定対応】現役開業医が開発、外来データ提出の作成負担を軽減するクラウドサービスを本格展開

サトシサトシ
月4,980円は現実的な価格設定だと思います。加算の種類が増えるほどこうしたサービスの需要は増えそうです。

臨床医が生成AIを使って開発したePROMアプリの、実運用後に見つかった不具合を検証したという論文。

  • 6種の下部尿路症状評価票を統合したアプリを対象に、コード監査や78症例のスコアリング再検証など複数の保証活動を行った
  • 自動テストは78症例すべて通過していたが、独立レビューで17件の臨床・方法論上の修正点が見つかった
  • 外部の解析タグが混入しており、自社が謳う「ローカルのみ保存」というプライバシー方針と食い違っていた

出典:Int J Med Inform / Clinician-led, AI-assisted clinical software development: multi-domain verification of a deployed ePROM application.

サトシサトシ
動くだけでは足りないという教訓。臨床でAIツールを使うにはこの手の第三者チェックが要ります。

英国と豪州の医療AI導入によるコスト削減額をベイズ統計で試算したという論文。

  • 放射線科・業務効率化・人員配置の3領域を対象に、1000粒子のモンテカルロシミュレーションで年間コスト削減額を推計した
  • 年間削減額の中央推計は英国が約949百万ドル、豪州が約737百万ドルで、いずれも人員配置最適化が最大の寄与だった
  • 実装リスクが導入効果を左右する主要因とされ、人員配置の削減効果は現金の節約ではなく再配置による効率化と位置づけている

出典:JMIR Med Inform / Bayesian Analysis of AI-Driven Cost Savings in UK and Australian Health Care Systems: Cross-Sector Implementation Study.

サトシサトシ
机上の試算とはいえ、削減効果の6割超が人件費最適化という内訳は投資判断のヒントになると思う。実装リスクの見積もりも大きい。

音声から認知機能を分析するAI診断支援アプリについて、PMDAの「先駆け総合評価相談」を開始したという発表。

  • 約1分間の自由会話から認知機能を判定するプログラム医療機器で、2026年8月に治験の全症例観察を終了し承認申請前の相談を開始
  • アカデミアとの探索的臨床研究では約95%の判定精度を確認しており、2026年度内の製造販売承認取得を目指すとしている
  • 95%の精度は探索的試験段階の数値であり、治験本体の統計解析結果はまだ示されていない

出典:株式会社エクサウィザーズ / エクサウィザーズグループのExaMD、認知機能AI診断支援アプリについてPMDAとの「先駆け総合評価相談」を開始

サトシサトシ
審査の入り口に立った段階の発表で、95%という数字も探索的試験の値。承認と本番の数字はまだこれから

米FDAが承認したAI医療機器1357件のうち、患者アウトカムを評価した研究はわずか3件(0.2%)にとどまったという論文。

  • 2025年12月5日時点のFDA承認AI/ML医療機器全件を対象に、ClinicalTrials.govとPubMedへの登録・掲載を横断的に調査
  • 1357件中、登録された前向き試験に紐づくのは34件(2.5%)、患者アウトカムを評価したのは3件(0.2%)のみだった
  • 研究の62%は観察研究で小規模・単一集団が多く、脆弱な集団が除外される例も目立ったと指摘している

出典:PLOS Digit Health / 1,357 AI medical devices cleared, 3 actually tested on patient outcomes.

サトシサトシ
承認された1357件のうち転帰まで見た研究が3件というのは、規制と検証のギャップがどれだけ大きいかを示す数字だと思います

ドイツの病院1600施設超のデータを用いて、病院情報システムの選択とデジタル成熟度の関連を検討したという論文。

  • 独DigitalRadar事業に参加する病院1600施設超のデータを用い、HISベンダーの特性でクラスタリングし、多変量回帰で分析した
  • モジュール利用率(β=6.87、p<0.05)と外部システムとの連携率(β=14.35、p<0.01)がデジタル成熟度と有意に関連していた
  • 外部ベンダーの多様性や対応可能な病院規模とは有意な関連が見られず、システム選定より活用度が重要と示唆された

出典:J Med Syst / Does System Choice Matter? Influence of Hospital Information Systems on Digital Maturity.

サトシサトシ
電子カルテを入れ替えるだけでは何も変わらない。データが本当に連携されるかどうか、要はそこに尽きる。