乳房画像検査のレポートをChatGPT-4で平易にした文章と放射線科医が平易にした文章を、患者に比べてもらった前向き多施設研究という論文。
- 超音波とマンモグラフィの匿名レポート10本が対象。AI版は50語以内とし、由来を伏せて患者314人が計2965評価を行った
- AI版が選ばれたのは63.3%(1876/2965)。平易さの高評価は70.0%対43.4%、分かりやすさの高評価は68.1%対40.4%でAI版が多かった
- 対象レポートは10本に限られ、調査形式の研究。AI版の選好と教育歴の関連は有意差に届かない傾向にとどまった
出典:Insights Imaging / Large language model-based simplification of breast imaging reports: a prospective multicentre study with 2965 patient-based evaluations.
サトシ 薬の説明文でも、正確さと分かりやすさはよくぶつかります。好まれた文章が正確かどうかは、別に確かめる話だと思います。
SBCメディカルグループが、クリニック向けSaaS「medicalforce」のアトミックソフトウェアと資本業務提携を結び、6億円を出資したという発表。
- 10月26日付で契約。医師の診療記録の作成支援をはじめとするAI機能を共同開発し、同グループが経営支援するクリニックで検証する
- 出資はシリーズCで6億円。medicalforceの導入は800院以上(9月時点)、グループのネットワークは国内外287院(7月末時点)と説明している
- 共同開発の提供時期は書かれていない。取り組みの内容は現時点の計画で、変更となる場合があるとしている
出典:SBC Medical Group Holdings Inc. / SBCメディカルグループ、国内800院以上が導入するクリニック向けオールインワンSaaS「medicalforce」を提供するアトミックソフトウェアと資本業務提携
サトシ 自由診療のカルテは施術や役務の管理と結びついています。保険診療向けとは違う下書きが要るはずで、検証の結果を見たいです。
Nishikaが、オンプレミス型AI議事録SecureMemoの導入を検討する医療・ヘルスケア事業者に、医療特化音声認識モデルを期間限定で無料提供するという発表。
- モデルは「shirushi-1.5-medical」。JMED-DICTを基に約12万語の病名・医薬品名・部位名を再学習させた。11月2日に開始し、2週間の無料トライアルで試せる
- 同社の独自データセットでの評価で、名詞の認識誤り率(noun-WER)が16ポイント改善したと説明している(当社調べ)
- 文字起こしから要約まで院内の端末・サーバーで行うとしている。キャンペーンの終了日は示されず、予告なく終わる場合がある
出典:Nishika株式会社 / 「骨訴訟症」ではなく「骨粗鬆症」と正しく文字に。オンプレミス型AI議事録SecureMemo、医療・ヘルスケア事業者向けに医療特化音声認識モデルを期間限定で無料に
サトシ 薬剤名の誤変換は音声入力で一番困るところです。自社評価の数字なので、自分たちがよく使う薬の名前で試してみたいです。
オプティムが、医用画像共有サービス「Drs'HotLine」を提供するMediTechの株式を11月2日に取得し、子会社化したという発表。
- オプティムにとって医療領域で初のM&A。Drs'HotLineは専用機器なしで医療機関間の医用画像を共有できるサービスと説明している
- 2027年1月提供予定の「OPTiM AI ホスピタルフォン」と組み合わせ、院内の連絡と医療機関同士の画像共有をスマホ1台で行えるようにするとしている
- 取得額は書かれていない。AIと組み合わせた診断支援サービスは、これから開発を進める段階としている
出典:株式会社オプティム / オプティム、医療領域で初のM&A医用画像共有サービス「Drs'HotLine®」を提供するMediTech株式会社を子会社化
サトシ 画像共有が院内スマホに載ると、端末管理は情シスの仕事に寄ります。現場の便利さと管理の手間、両方の話になりそうです。
米電子カルテ企業athenahealthが、患者が自分の診療記録をAnthropicのClaudeへつなげる機能を始めたことについて、Fierce Healthcareが報じました。
- 「athenaPatient MCP」はModel Context ProtocolでClaudeとathenaOneを接続する。患者はポータルの認証情報で認証し、共有する情報を選ぶ
- 対象は米国のClaude Pro・Max利用者。検査結果や薬剤、バイタルなどを参照できる。記事は米成人の34%がAIを健康目的で使ったとのPew調査も引く
- 同社は、患者情報を学習に使わないAIに接続を限定し、アクセスはいつでも取り消せると説明している。Claudeは最初の接続先で、他にも広げる方針
出典:Fierce Healthcare / Athenahealth launches tool to bring patient health records into Anthropic's Claude
サトシ 自分の検査値を読み込ませたAIの回答を持って来局される場面を想像します。薬の説明の出発点が変わりそうです。
電子処方箋の導入時期を診療所がどう考えるかについて、日本医事新報が加藤浩晃氏の解説として報じました。
- 施設別の導入率は2026年9月時点で、薬局91.8%に対し医科診療所32.2%にとどまる
- 導入は義務ではなく、国が2025年に示した目標にも導入の期限は明示されていない
- 電子カルテ導入済みの機関は更改時に電子カルテ情報共有サービスと一体で、未導入の機関は標準型電子カルテ等と併せて進める方針
出典:日本医事新報社 / 電子処方箋,うちはいつまでに導入すべき?:補助の期限と,点数の階段[医療DX、その制度は現場でどうなる?(2)]
サトシ 薬局が対応済みでも、処方元が紙なら使う場面がありません。91.8%と32.2%の差は、薬局の現場の実感に近い数字です。
ViewSend ICTと医療機器商社のムトウが、遠隔画像診断支援サービスの全国展開に向けて業務提携したという発表。
- ムトウの営業網で導入提案を広げ、ViewSend ICTはシステムと運用体制を提供する。画像診断管理加算の施設基準を踏まえた収益試算も提案する
- ViewSend ICTの実績はPACS導入300施設超、症例70万件強、事業継続14年と同社は説明している
- 読影所見作成支援や請求のAI化・自動化は進める段階とされ、提携の目標数値や提供時期は書かれていない
出典:ViewSend ICT株式会社 / 自動生成AI技術を組み込む、遠隔画像診断支援サービスの全国展開でViewSend ICTとムトウが、業務提携。医療機関間連携とAI・自動化の社会実装を加速します。
サトシ 加算の取り方まで含めて営業する形です。機器商社の販路に乗ると、読影の話が経営の話として院内に入っていくんだと思います。
スギ薬局グループのノックオンザドアとメディプラン、北海道蘭越町が、オンライン診療などを使う地域医療の連携協定を10月30日に締結したという発表。
- 町の保健福祉センターを拠点に、MCI・認知症・てんかん等の住民がオンラインで専門医を受診し、服薬指導と薬の配送までつなぐ仕組みを検討する
- 札幌立花病院とメモリークリニックとりでが協力を予定している。オンライン診療はnana-mediを使い、実証の開始時期と対象人数は書かれていない
- 現時点は実証に向けた検討段階。蘭越町で有効性と運用上の課題を検証してから、道内や全国への展開につなげるとしている
出典:ノックオンザドア株式会社 / ノックオンザドア、蘭越町、メディプランが「デジタル技術を活用した地域医療の推進に関する連携協定」を締結
サトシ 服薬指導と配送まで一つのグループで組む形です。センターのスタッフがどこまで支えるかで、高齢の方の続けやすさが変わります。
タンザニアの糖尿病網膜症検診で、AIの即時判定と対面説明が眼科受診を増やした無作為化試験について、The Medical AI Timesが報じました。
- 24病院の糖尿病外来で2378人をAI群と標準診療群に割り付けた。主要評価は紹介が必要と判定された904人の8週以内の受診
- 受診率は35.9%対18.2%で、絶対差17.7ポイント、オッズ比2.52(p<0.0001)。成果はThe Lancet Global Healthに掲載された
- AIの特異度は67.2%で、紹介不要な人の受診はAI群で多かった(11.1%対6.7%)。効果が即時判定・対面説明・紹介伝達のどれによるかは切り分けられていない
出典:The Medical AI Times / 糖尿病網膜症AI検診、即時の結果説明で受診率ほぼ倍増
サトシ 判定の精度より、結果をその場で聞けるかどうかの話に読めました。平均23日後の電話連絡と比べての差です。
日本ストライカーの手術支援ロボット「Mako」を使う人工肩関節置換術が11月1日付で保険適用になったことについて、医療テックニュースが報じました。
- 対応アプリ「Mako Shoulder」は9月に薬事承認を取得。ロボット支援の人工肩関節置換術の薬事承認と保険適用は国内初という
- 手術はリバース型(RSA)で行う。JOANRの2024年度データでは、人工肩関節置換術は国内で年間約7000例
- CT画像から3Dの術前計画を作り、術中はロボットが切削器具の操作を補助する。痛みの軽減やQOLの向上は同社の期待としての説明
出典:医療テックニュース / 日本ストライカー、手術支援ロボット「Mako」で人工肩関節置換術が保険適用 国内初
サトシ CTから術前計画、術中の補助までデータがつながる例です。股関節と膝に続く肩で、導入施設がどこまで広がるかを見ています。