ウェアラブル・PHR

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頭痛日誌アプリ「ズツノート」のIris Wellnessが、頭痛がある人の割合を都道府県別に示す「リアルタイム頭痛マップ」を初公開したという発表。

  • 地図は10分ごとに更新し、直近24時間の推移を再生できる。利用は無料で、登録なしでもボタンを押して参加できる
  • アプリは頭痛専門医が独学で開発。提供開始から約10か月で累計登録者は4,000人超(退会者含む、11月1日時点)と同社は説明している
  • 数値は利用者の集計で、地域全体の頭痛の多さを示すものではなく、診断や予測も行わないと同社は明記している

出典:株式会社Iris Wellness / いま頭痛の人が、地図で見える。頭痛専門医が開発した無料アプリ「ズツノート」が「リアルタイム頭痛マップ」を初公開

サトシサトシ
痛み止めの回数は薬局でも聞きますが、記憶頼みの答えがほとんどです。受診時に見せられる記録が無料で残せるのは助かります。

日本システム技術のPHRアプリ「TomoBe」が、和歌山県のICT・PHRを使った特定保健指導の基盤整備事業に採用されたという発表。

  • ライフログと健診データを統合して継続支援する機能が評価されたとしている。2026年5月の提供開始以来、特定保健指導では初の導入事例
  • 和歌山県は特定保健指導の実施率向上を重要課題としており、対面中心の従来手法にICT・PHRを加える
  • 対象人数、開始時期、費用はリリースに書かれていない。実施率の向上などは期待される効果として挙げられている

出典:日本システム技術株式会社 / PHRアプリ「TomoBe」、和歌山県ICT・PHRを活用した特定保健指導基盤整備事業に導入決定

サトシサトシ
特定保健指導は途中で離脱する人が多いので、続ける仕組みにアプリを使うのは筋がいいと思います。対象の規模が分かると判断しやすいですね。

アルジェニクス、テックドクター、東京科学大学が自己免疫疾患のデジタルバイオマーカーを研究する協働研究拠点を開設したという発表。

  • ウェアラブル端末の活動量、睡眠、脈拍などのデータから、自己免疫疾患の状態を示す指標を開発する。拠点長は東京科学大学膠原病・リウマチ内科学分野の准教授
  • 設置期間は2029年8月31日までの3年間を予定している
  • 成果は治験の評価指標や患者選択基準への応用、上市後の治療反応性の予測や病状モニタリングにつなげることを目指すとしている

出典:株式会社テックドクター / アルジェニクス×テックドクター×東京科学大学 デジタルバイオマーカーに関する協働研究拠点を開設

サトシサトシ
受診と受診の間の様子を数字で取る話です。製薬企業が入ることで、治験の評価指標に使えるかが最初の関門になりそうです

NTTドコモがスマートフォンの利用状況から睡眠の質を推定するAIサービスを始めたことについて、医療テックニュースが報じました。

  • 事業者向けヘルスケアAI基盤「HealthTech基盤」の新機能として10月1日に開始した。利用者の同意を得て、画面操作や位置情報などの利用履歴を使う
  • 臨床で使われる睡眠の評価尺度に基づき、前夜の睡眠の質をスコアで示す。ウェアラブル機器のデータを併用すると精度が上がるという
  • ドコモは疾病の診断・治療・予防ではなく、利用者への情報提供を行うサービスと説明している

出典:医療テックニュース / ドコモ、スマホの利用状況から睡眠の質を推定するAIサービス 専用機器不要で利用可能

サトシサトシ
専用機器なしで睡眠を推定できるなら、服薬指導で眠れていますかと聞く場面の材料が増えます。精度の数字はまだ見えていません

ウェアラブルのWhoopがMedicareの成果払いプログラム「ACCESS」に参加し、高齢者向けに製品を作り直している動きについて、STATが報じました。

  • WhoopはMedicareのACCESS(10年間のパイロット、初期参加55社)に採択され、65歳以上の多くの従来型Medicare加入者が無償で使えるようになった
  • 対象は高血圧、高コレステロール、肥満、前糖尿病。満額の支払いを受けるには血圧、HbA1c、LDLの改善または管理を示す必要がある
  • 同社の最高医療責任者はSTAT Summitで、高齢者向けにアプリの簡素化を最優先で進めると述べた

出典:STAT / How consumer tech company Whoop is building for Medicare patients

サトシサトシ
成果が出なければ満額が払われない仕組みに、ウェルネス寄りだったWhoopが乗ったのが面白いです。日本の保険者がこういう払い方をする日は来るでしょうか。

介護施設の入居者にスマートウォッチを着けてもらい、痛みと脱水を機械学習で検出できるかを確かめた前向き観察研究という論文。

  • ウィーンの介護施設3か所で24人を登録し、13人が完遂。120分単位の1,414区間を、患者単位の交差検証で評価した
  • 痛みの検出は患者ごとの平均AUC 0.557と弱い信号にとどまった。脱水は平均AUC 0.513で偶然と同程度だった
  • 連続装着の運用自体は可能だった。区間をランダムに分ける評価は楽観的になりやすいとして、患者単位で評価している

出典:Front Digit Health / Patient-level evaluation of smartwatch-based pain and dehydration detection in nursing home residents: a prospective observational study.

サトシサトシ
評価方法を厳しくしたらほぼ当たらなかった、と正直に出しているのが貴重です。脱水は手首のセンサーでは難しいのかもしれません。

Googleが血圧やインスリン抵抗性の傾向を追う新トラッカー「Fitbit Edge」を発表したことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • 価格は180ドル。運動の自動検出、高度計、血圧とインスリン抵抗性の傾向の変化を検出する機能を備える
  • 血圧の傾向機能は数十億分の心拍・動作データで学習した基盤モデルWavesFMがベース。AIコーチなどはGoogle Health Premiumの契約で使える
  • Google HealthはAbbottの市販CGM「Lingo」との接続、Function Healthの検査結果の取り込みなど連携先を広げている

出典:Fierce Healthcare / Google unveils new Fitbit Edge tracker as tech giant expands health monitoring ambitions

サトシサトシ
採血なしでインスリン抵抗性の傾向を出すという機能、外来で患者さんから画面を見せられる日が近そうです。根拠の確認が要りますね。

過体重の若年成人を対象に、12週間のデジタル自己調整プログラムの減量効果をランダム化比較試験で検証したという論文。

  • 2群1:1の並行群間RCTで、介入群はデジタルのコミットメントデバイスを12週間使い、0・12・24週で評価した
  • 介入で体重は-1.90kg(P=.002)、腹囲は-2.10cm(P=.01)変化した
  • 利用終了から3か月後も効果が残ったのは腹囲と体型指数のみで、栄養知識や不安は群間差が有意でなかった

出典:Ann Behav Med / Improving weight loss among young adults with excess body weight using a theory-driven digital self-regulation program: a randomized controlled trial.

サトシサトシ
アプリをやめた後に何が残るかまで追っているのが良いところです。体重そのものの持続は示されていない点は覚えておきたいです

フレイル傾向の高齢者に、Fitbitを使った自動の生活習慣介入を6か月行い認知・身体機能を比べた柏市のランダム化比較試験の論文。

  • 千葉県柏市の65〜92歳355人を介入群178人と評価のみの対照群177人に割り付けた単施設・非盲検のRCT。
  • MoCAは群間差0.58点(p=0.039)だったが、多重性を調整すると有意でなかった(Holm調整p=0.12)。TMTと骨格筋量指数は差がなかった。
  • 割り付けは隠蔽されず評価者も盲検化されていない。著者はMoCAの差も臨床的な意義は不確かとしている。

出典:EClinicalMedicine / Effect of a wearable-based individualised multidomain lifestyle intervention on cognitive and physical function in older adults at risk of decline (INSPIOR): a single-centre, open-label, randomised controlled trial.

サトシサトシ
日本の高齢者で、ウェアラブルの通知だけでは認知や筋肉はほぼ動かなかったという結果です。正直に書いてある点が良いですね。

恵寿総合病院が、入院患者がスマートウォッチで測ったバイタルを電子カルテへ自動記録する運用を2026年10月19日から本格的に始めるという発表。

  • HUAWEI WATCH D2を300台用意し、病棟のアクセスポイント経由で電子カルテと連携する。2027年1月中旬までに全病棟へ広げる
  • 測定は血圧・心拍数・SpO₂・皮膚温・睡眠の5項目で、うち血圧・心拍数・SpO₂は看護師の入力なしで電子カルテに反映される
  • 院内で運用する急変予測スコア(NEWS)の自動算出にもこのデータを使う。「世界初」は病院側の説明で、2025年6月から1病棟で実証していた

出典:社会医療法人財団董仙会 / (記者会見のご案内) [恵寿総合病院] 世界初、スマートウォッチで入院患者のバイタルを自動管理。本格運用の開始にあたり、10月19日(月)記者会見を開催 (会場・オンライン同時開催)

サトシサトシ
退院後も同じ市販の時計で続けられる、という設計が良いと思いました。入院中のデータを退院後の外来や薬局でどう見るかまでつながると面白いです。
リリース ウェアラブル・PHR 注目 2026-10-01

CT・MRI画像のCD/DVDをキオスクにセットし、受診者のスマートフォンへ転送するサービス「スマぞう」をpafinが販売開始したという発表。

  • キオスクは電源だけで動き、院内LAN・電子カルテ・PACS・インターネットに接続しない。受診者は無料アプリで画像を保存・閲覧する
  • 料金はキオスク1台あたり初期費用30万円〜、年間利用料48万円〜(税別)。MRI・CTの稼働台数に応じた3プランがある
  • 関東脳神経外科病院が導入済み。アプリは保管・閲覧用で、診断・読影を目的としたものではないと明記している

出典:pafin / 病院のCT・MRI画像を受診者のスマートフォンへ。院内LAN・PACSに接続しない検査画像転送サービス「スマぞう」販売開始

サトシサトシ
画像CDを持ってきてもらっても、見る手段がない場面は薬局でもあります。院内ネットワークに触らない作りは、情報システム部門の説得が楽そうです。

若者のメンタルヘルス促進アプリで、介入内容を機械学習で割り当てる方式をランダム割り当てと比べたマイクロランダム化試験の論文。

  • 一般集団とカウンセリング利用者の若者49人(平均20.6歳)を対象に、1日最大7回、ML割り当てとランダム割り当てを1:1で無作為化した
  • ML割り当てで瞬間的なレジリエンスが改善した(B=0.147、95%CI 0.004〜0.290、p=0.044)。ポジティブ感情とネガティブ感情には効果の証拠がなかった
  • 重篤な有害事象はなかった。著者らは十分な検出力を持つ大規模な試験が必要としている

出典:Transl Psychiatry / A machine learning-based ecological momentary intervention for mental health promotion in youth: a micro-randomized trial.

サトシサトシ
一つの指標だけp=0.044でぎりぎり、ほかは差なしという正直な結果です。個別化をうたうアプリを見るときの物差しとして覚えておきたい数字です。

スマートリング大手Ouraが米国での新規株式公開で22億ドルの調達を目指していると、Fierce Healthcareが報じました。

  • IPO価格は1株40〜44ドルで、想定時価総額は最大156億ドルとロイターが試算している
  • 2026年6月までの9カ月間の売上高は前年同期比74%増の12億ドルで、有料会員は570万人に達した
  • 会員は同社のリングを1日約23時間装着しており、AI活用の予防医療プラットフォームへの転換を掲げている

出典:Fierce Healthcare / Smart ring maker Oura and its backers aim to raise $2.2B in IPO

サトシサトシ
リング一つでここまでのデータ量になると、予防医療の主役が変わる日も近いかもしれません。

デジタル薬瓶キャップで心筋梗塞後の服薬アドヒアランスを客観的に評価したという論文。

  • 心筋梗塞後にダパグリフロジンを服用した患者2429人を対象に、瓶を開けた記録73万件超をランダム化比較試験の事後解析で調べた
  • 40歳未満や喫煙者は服薬率が低く、NYHA重症度が高い患者や朝の服薬習慣がある患者は服薬が安定していた
  • 早期から服薬時刻が安定していた患者ほどその後も服薬を継続しており、時刻のばらつきが将来の中断の予兆になりうるとした

出典:J Med Internet Res / Medication Adherence Behavior Assessed Using a Digital Bottle Cap: Retrospective Cohort Study.

サトシサトシ
薬のフタを開けた時刻まで追えると、飲み忘れの予兆を早めにつかめそうです。服薬指導のタイミングにも活かせる視点だと思います。

高血圧の相談LINE「だぱん」がAIによる能動的な声かけと血圧写真からの記録機能を追加したという発表。

  • ユーザー主導だった対話に加え、友だち追加後の経過や反応に応じてAIが個別に声かけする機能を追加した
  • 血圧の数値や写真を送ると前回記録と比較できる機能を新設し、文字入力なしで記録・振り返りができるようにした
  • だぱん自体は医療機器ではなく、診断や治療の判断には使えない一般情報ツールだとリリース内で明記されている

出典:株式会社CureApp / 高血圧お役立ちLINE「だぱん」が進化。AIが能動的に声かけ、写真を送るだけで血圧の記録・振り返りが可能に

サトシサトシ
治療アプリで薬事承認まで取っている会社の無料ツールというのがCureAppらしい入口の作り方だ

腹部がんの化学放射線療法中にmHealthを用いた多職種リハビリ介入を行ったランダム化第II相試験という論文。

  • 中国の多施設で腹部がん患者111例を、専用アプリと心拍ウェアラブルを使う多職種リハビリ群と標準治療群に1対1で無作為割付した
  • 主要評価項目の握力は介入群が標準治療群より治療終了時点で平均4.87kg高く(95%CI 3.36-6.38、P<.001)、有意差を認めた
  • 体重や骨格筋量の維持など副次評価項目も良好だったが、非盲検・腫瘍種の異質性を伴う探索的な結果で、第III相での検証が必要とされた

出典:J Med Internet Res / Multidisciplinary mHealth Rehabilitation for Patients With Abdominal Cancer Who Are Receiving Chemoradiotherapy: Randomized Phase II Trial.

サトシサトシ
点滴と放射線だけでなく、そこにアプリと運動指導を組み合わせる発想は消化器の現場でも参考になります。

入院中の内科患者33人でFitbit Sense 2の心拍・歩数・睡眠の妥当性を検証したという論文。

  • トロントの大学病院で内科入院患者33人を対象に、24時間分のFitbitデータを基準機器(Nox T3s、StepWatch)と比較した
  • 心拍数は基準機器と高い一致度を示した一方(ICC0.998)、歩数は1時間あたり平均29.4歩過大評価だった(ICC0.64)
  • 睡眠や酸素飽和度の一致度は低く、酸素飽和度データは41%の患者でしか取得できなかった

出典:Int J Med Inform / Fitbit Sense 2 in hospitalized general medicine patients: A pilot study assessing feasibility and validity of specific measures.

サトシサトシ
病棟でのバイタル自動収集は魅力的ですが、指標によって精度がバラバラな点は導入前に押さえておきたいです。
リリース ウェアラブル・PHR 注目 2026-09-02

スマートフォンで睡眠・生活リズムを自動記録する「心想計」が正式サービスを開始したという発表。

  • 睡眠専門医と共同開発したアプリで、スマホの情報から睡眠や活動を自動推定し、手書きの睡眠日誌に代わる生活リズム表として可視化する
  • 基本機能は無料、過去履歴を無制限に閲覧できる有料版は月額500円で、2026年8月17日に正式サービスを開始した
  • 睡眠外来での試用・評価を経ての正式版移行で、診断・治療を目的とするものではないと明記されている

出典:株式会社ツリーベル / 睡眠・生活リズムを自動で推定・可視化するアプリ「心想計®」正式サービス開始

サトシサトシ
睡眠日誌の手入力がなくなるだけで続けやすさは変わります。外来での生活状況の把握に使えるかもしれません。

中国のオフィスワーカーがデジタル体重管理プラットフォームで6種の食事法を自己選択した際の短期BMI変化を調べたという論文。

  • 2024年9〜10月に中国のオンライン体重管理プラットフォームを使う18〜60歳のオフィスワーカー5066人(94.2%が女性)を対象に、食事パターン別のBMI変化を解析した
  • 16:8時間制限食で平均-0.46、フレキシタリアン食で-1.06など複数の群でBMIの有意な減少がみられ、群間差も有意だった(ANCOVA F=3.648、P=0.003)
  • 追跡期間の中央値は19日と短く、食事法の選択も参加者の自己選択によるため、著者らは比較有効性の証拠ではなく観察的な関連と位置づけている

出典:Digit Health / Short-term BMI changes associated with self-selected weight-control dietary patterns among Chinese office-based adults using a digital health platform: An exploratory real-world observational study.

サトシサトシ
食事法を選べるアプリで短期でも体重が動くのは良い材料ですが、追跡が19日ではまだ様子見という印象です。

入院中の糖尿病患者に持続血糖モニターの閾値アラートを追加したところ、目標血糖範囲内時間が有意に改善したという論文。

  • 三次医療機関で入院中の糖尿病患者533人を、アラートなし・閾値アラートあり・閾値+予測アラートありの3群に無作為割付したRCT
  • 目標範囲内時間は閾値アラート群で75.1%、アラートなし群で71.2%と有意に高く(p=0.04)、予測アラートの上乗せ効果は見られなかった
  • 改善幅は3.9ポイントと小さく、低血糖の時間には差がなく、効果は主に高血糖の抑制に限られた

出典:JAMA Netw Open / Threshold and Predictive Alerts of Continuous Glucose Monitoring and Glycemic Control in Hospitalized Adults With Diabetes: A Randomized Clinical Trial.

サトシサトシ
予測アラートを足しても変わらなかったというのが正直な結果。シンプルな閾値アラートで十分という可能性を示しています

更年期セルフケアアプリ「JoyHer Pro」の実現可能性を検証した研究がDigital Health誌に掲載されたという発表。

  • 京都大学病院産科婦人科と共同で、更年期症状のある45〜55歳の女性91人を対象に、アプリを6か月間利用してもらう前向き研究を行った
  • 追跡率96%で、更年期症状スコア(sQACS)の中央値は開始前33から3か月後27、6か月後26へ改善したとしている
  • 対照群を置かない実現可能性・予備的効果の検証であり、症状改善がアプリ単独の効果かは今回の設計では切り分けられない

出典:YStory / YStory、更年期女性に寄り添うセルフケアアプリ「JoyHer Pro」の研究成果が学術誌「Digital Health」に掲載

サトシサトシ
対照群なしの数字だけを見て効いたと言うにはまだ早いが、追跡率96%という継続率の高さは素直に評価していい