「本当に合っていますか」の一言で、正答率が9.6ポイント落ちた
51本を取り上げました。論文36本、プレスリリース15本です。生成AI・LLMが11本、規制・実装・医療政策が6本と、前週より制度まわりが増えました。
念押しの一言で、診断が揺らぐ
10種類のLLMに臨床ケース120件を出し、「Are you sure?」と聞き返したときの変化を2万8,800件の回答で見た研究です。正答率は51.8%から42.2%に下がりました。正解から誤答への転換が544件で、誤答から正解への198件を上回っています。GPT-5は75.3%を保った一方、Claude Sonnet 4は36.4ポイント落ちました。モデルによって揺らぎ方がまったく違います。
現場でのスクリーニングは、数字が揃ってきた
糖尿病網膜症の自動スクリーニングでは、FDA承認済みの網膜カメラ2種を使い、1,200人超を対象にした3つの前向き試験で感度92〜93%、特異度89〜94%でした。撮影成功率は99%超です。胎児の頭蓋内奇形では、中国5施設のクロスオーバーRCTで、AI支援により感度が最大11.8ポイント上がりました(p<0.0001)。経験3〜8年のソノグラファーが対象で、特異度は非劣性の基準を満たしています。
救急と病院の基幹に、生成AIが入り始めた
厚木市消防本部が、音声入力と生成AIで傷病者情報を自動入力する救急情報共有システムの本格運用を10月20日から始めると発表しました。厚木市の令和7年の救急出動は14,978件で過去最多です。病院向けでは、電子カルテと院内データにAIエージェントを組み合わせた基幹システムが正式提供に入りました。先行導入した199床の病院で退院サマリ作成が30分から2分になったという数字は、提供する会社が公表したものです。
厚木市消防本部が、音声入力と生成AIで傷病者情報を自動入力する救急情報共有システム「NSER mobile」の本格運用を10月20日から始めるという発表。
- 救急隊がiPadで収集した傷病者情報を医療機関へリアルタイム共有する仕組みに加え、音声テキスト化と生成AIによる自動入力・マッピング機能を導入する
- 厚木市の令和7年の救急出動件数は14,978件で過去最多を記録しており、照会時間の短縮と隊員の記載負担軽減を狙うとしている
- NSER mobileは全国89地域・人口カバレッジ1200万人以上で運用実績があり、効果は今回の導入で今後検証される
出典:TXP Medical / 厚木市、救急DXを推進―消防本部および市内・連携医療機関にて「NSER mobile」本格運用開始
サトシ 救急DXは地味だけど効く分野。件数が過去最多という背景込みで見ると、自治体側の切実さが伝わってくる。
電子カルテなど院内データとAIエージェントを組み合わせた病院向け基幹システム「Apollo AI」の正式提供を開始したという発表。
- 東大発スタートアップのAlbatrusが、従来製品「メディラクAI」のアップデート版として病院向け生成AIプラットフォーム「Apollo AI」を発売した
- 先行導入した三重県の医療法人永井病院(199床)では、退院サマリ作成が30分から2分に、音声文字起こしによるIC記録が15分から3分に短縮したとしている
- 2026年4月の正式発売以降、国立大学病院を含む10以上の病院で導入が進んでおり、効果試算は同社が公表した数値であることに留意が必要
出典:株式会社Albatrus / 【地方総合病院 × 東大発スタートアップ】院内データ × AIエージェントで病院を変える、AI基幹システム「Apollo AI」を正式提供開始!
サトシ 退院サマリが30分から2分というのは大きい数字です。ただ実証は1病院分なので、他院でも同じ効果が出るかは注目したいところです。