2026年11月1日(日)のおすすめトピック

5本(ニュース4・リリース1)

ニュース 医療の質・安全 注目

医療関連会社マイシンのシステムへの不正ログインを受け、厚生労働省が医療機関などに安全対策の強化を求めたことについて、読売新聞が報じました。

  • 厚労省によると、マイシンのシステムに10月23日に不正ログインがあり、住所や氏名、処方箋の画像を含む87人分の個人情報が流出した可能性がある
  • 厚労省は医療機関と医療情報システムの運営業者に、パスワード管理の徹底やアクセスログの確認を求める通知を10月28日付で出した
  • 同省はパスワードに指紋やパスキーを組み合わせる多要素認証の活用を求めている

出典:読売新聞 / 厚労省、医療機関などにシステムの安全対策強化求める…医療関連会社で87人分の個人情報など流出の可能性

サトシサトシ
処方箋の画像が含まれるのは薬局側としても他人事ではないです。多要素認証、うちの編集部でもまだ全部のツールには入っていません。

精神科向け医療AI「MENTRA」のWeb問診に、病院ごとの設問で初診の申し込みを電話とWeb問診に振り分け、精神保健福祉士の担当を自動で決める機能を加えたという発表。

  • 受診前の設問で、詳しい聞き取りが要る人だけを精神保健福祉士の電話へ案内し、ほかの人はそのままWeb問診へ進む仕組み
  • 振り分けは病院が決めた設問と答えの組み合わせだけで決まりAIは使わないとし、担当者は病院が決めた比率で割り振られるという
  • 同社の集計では、ある導入先の精神科病院1施設で利用職員が2名から18名、月の利用が9件から606件に増えたとしている

出典:株式会社MENTRA / 精神科の初診の予診を、病院ごとの設問でWeb問診と電話に振り分け。精神保健福祉士(PSW)の担当も自動で決まる機能をリリース

サトシサトシ
振り分けにAIを使わないと明言しているのが良いと思いました。なぜ電話に回ったのかを病院が説明できる設計は、精神科だと特に大事そうです。

NYU Langone HealthがOpenEvidenceの臨床AIを全施設の電子カルテEpicに組み込んだことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • 病院群、外来ネットワーク、Family Health Centersに加え、研修中の医師も対象になる。同システムは年間外来1200万件超、医師・教員6000人超を抱える
  • 医師は患者の記録を踏まえた臨床上の質問を自然言語で投げ、Epicの画面を離れずに文献に基づく回答を得られるとOpenEvidence側は説明している
  • 同社によると10月時点で米国の有資格臨床家120万人が利用し、10月だけで4500万回の相談があった

出典:Fierce Healthcare / NYU Langone brings OpenEvidence’s clinical AI into the EHR systemwide

サトシサトシ
単体アプリで広まったツールが、電子カルテの中に入っていく流れがはっきりしてきました。日本だとどのベンダーが最初にやるのか気になります。
ニュース 生成AI・LLM

米Doximityが臨床AIツールに、AIが出した用量をFDA添付文書などと照合する機能「DoseCheck」を加えたことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • LLMに別のLLMを確かめさせるのではなく、FDA添付文書や診療ガイドラインなどの構造化された情報とルールで照合する仕組みだと同社は説明している
  • 同社が9つのAIモデルに実際の医師の質問に基づく8000問超の用量の質問をした検証では、用量の記述の少なくとも2.3%が誤りで、見つかった誤りの43.8%が重大または致死的になりうるものだったという
  • 誤りの原因には新薬の用量、腎機能や年齢など患者ごとの条件の見落とし、単位や小数点の間違いが挙がっている

出典:Fierce Healthcare / Weekly Rundown: Doximity launches DoseCheck; AI recommends costlier care than doctors, study finds

サトシサトシ
腎機能の見落としや単位の間違いは、薬剤師が疑義照会で拾ってきた誤りそのものです。用量はルールで照合する、という割り切りには納得感があります。

米国医師会(AMA)が、臨床AIで害が出たときに開発者・医療機関・医師がどう責任を分けるかの枠組みを示したことについて、Fierce Healthcareが報じました。

  • AMAは、既存の賠償責任の枠組みでは医師が防ぎようのないリスクまで負い、患者は救済を求めにくくなるおそれがあるとしている
  • 枠組みは複数の当事者が責任を負いうるとしたうえで、害を防げる立場に応じて責任を割り当て、医師は使用時点で実際に行使できる判断に責任を持つとした
  • 医師は臨床的な検証が不確かなAIの使用を、所属組織から不利益を受けずに断れるべきだとしている

出典:Fierce Healthcare / Who’s responsible when clinical AI goes wrong? AMA weighs in

サトシサトシ
検証の不確かなAIを断る権利まで書いているのが印象的でした。導入を決める側と使う側が違う現場ほど、この線引きは効いてきそうです。